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本の感想
亡き妻へのレクイエム (ハヤカワ・ポケット・ミステリ1817)
「亡き妻へのレクイエム (ハヤカワ・ポケット・ミステリ1817)」
 [新書]
 著者:リチャード・ニーリイ
 出版:早川書房
 発売日:2008-10-10
 価格:¥ 1,260
 by ええもん屋.com

21年前に自殺したとされるその日に妻キャシーが書いた手紙が発見されたことから、自殺に疑問が生じ、気持ちに決着をつけて新しい生活を始めるために真相を探るポール、というコールドケースなお話。
本当にコールドケースで再捜査されているかのようだった。
キャシーという女性の姿がだんだんと浮かび上がってくるところとか。
謳い文句にあるサプライズよりも、保身のウソや、気遣いのウソ、そんなドラマ性が強く感じられるものでした。
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さよならまでの三週間 (ハヤカワ・ミステリ文庫 ホ 12-2)
「さよならまでの三週間 (ハヤカワ・ミステリ文庫 ホ 12-2)」
 [新書]
 著者:C.J.ボックス
 出版:早川書房
 発売日:2010-05-10
 価格:¥ 987
 by ええもん屋.com

念願の養子を迎えたジャック&メリッサ夫妻だったが、高校生の実父とその父親である判事が親権を主張し、3週間後には子どもを引き渡さなければならなくなった…という発端から、一年後にジャックが回想しながら手記をしたためているという設定で進んでいく。
「残り○日」と区切られるカウントダウン的章立ては、確実にやってくるタイムリミットがちらついて切なくなってくる。
子どもを手放さなければならない悲痛な夫妻の物語を中心に、友人の献身、その友人と夫妻に心動かされた警官の協力、と周囲の心の動きも見逃せない。
ジャックの両親に対する想いも、こんな時であるにもかかわらずというか、 親という立場だからこそなのか、偶然ともいえる心の修復は沁みてくるものがあった。
そして明かされる事件の本質は何ともやりきれない(そこまで仮面を被りとおせるものなのかなあ?という疑問もあるが)。
でも冒頭で友人警官の関わった裁判が本筋に強くかかわっていたことは印象的。
正義を、友人を信じて進めば道は開けるのだ、正義のためとはいえ罪は償う、そういうジャックは、途中妻の目に映る自分を気にしていたが、ヒーローなのかもしれない。
機械探偵クリク・ロボット〔ハヤカワ・ミステリ1837〕 (ハヤカワ・ポケット・ミステリ)
「機械探偵クリク・ロボット〔ハヤカワ・ミステリ1837〕 (ハヤカワ・ポケット・ミステリ)」
 [新書]
 著者:カミ
 出版:早川書房
 発売日:2010-06-10
 価格:¥ 1,365
 by ええもん屋.com

銃声がしたのに、額にナイフの刺さった男が倒れていた。
その男は死を前にして刑事たちに自分の解剖を求める。
犯人探しと殺害方法に難儀する警察の前に現れたのは、アルキメデスの直系子孫、ジュール・アルキメデス博士と彼の発明によるクリク・ロボット。
調査内容をクリク・ロボットにインプットすると、計算機としての能力を発揮してたちどころに数式にして事件を解いてしまうのです。

愉快!
機械探偵がまた絵に描いたような「ロボ」。
手がかりキャプチャー、仮説コック、誤解ストッパー、推理バルブ等の解析的役割と、首長潜望鏡、鼓膜式録音マイク、匂いセンサー等の便利機械の両方を兼ね備えた、まさに動く鑑識ラボだ(指紋レコーダーはどっちだ?)。
CSIはクリク・ロボットを元に作られたんだな(ウソ)。
チロリアンハットとパイプ、チェックのスーツの意味わからなさも高得点。
機械探偵に解決できない事件などないけれど、インプットされた情報から出てくるのって暗号だよね(笑)。
で、博士がそれを解読するという…微妙に二度手間っぽいところも好き。
そういった設定も面白いけれど、警察を含めたキャラクターもへんてこ。
カミ自身によるというイラストもいい。
笑っているうちに終わってしまうのでもったいない気もする。

クリク・ロボットが吐き出した暗号、元はフランス語だから日本語向けにアレンジしているという、訳者のたいへんさもありがたい。
暗号は難しくて解けなかったけど。
ぼくの名はチェット (名犬チェットと探偵バーニー1) (名犬チェットと探偵バーニー 1)
「ぼくの名はチェット (名犬チェットと探偵バーニー1) (名犬チェットと探偵バーニー 1)」
 [単行本]
 著者:スペンサー・クイン
 出版:東京創元社
 発売日:2010-05-28
 価格:¥ 1,785
 by ええもん屋.com

探偵バーニーと相棒のミックス犬チェットが活躍するミステリということなのですが…。
正直、ミステリ部分はどうでもいい(笑)。
もちろん、事件がなくてはチェット(バーニーも)が活躍できないので必要なのはわかっておりますが。
何がいいって、犬目線で書かれているのはさほど珍しいことではないが、このチェットが「犬」なの。
犬としてはお利口さんだけど、すぐ自分の興味(食べ物とか匂いとか)に気がそれちゃうし、気がついたら吠えていて「チェット、何吠えてるんだ?」とバーニーに聞かれて「え~、ボク吠えてたの?」なんてことになる。
そう、チェットが犬として自由なのだ。
もうこれだけで十分愉快だった。
でも…後情報によるとチェットの習性を利用して、バーニーの調査から読者が遠ざけられているのだとか。
そういえば話を聞いている最中にチェットがもてなしに夢中になってるところとかあったなあ。
後情報聞くまでそんな煙幕操作があったなんて気づきもしなかった。←ただの犬バカだから?

この本は「名犬チェットと探偵バーニー」シリーズの1作目らしく、すでに3作めまでの予定が立っているらしい。
優秀な警察犬だったはずのチェットが訓練所を卒業できなかった理由や、陸軍士官学校を卒業したバーニーが探偵になった理由も、少しずつわかってくるのかと思うと楽しみ。
チェットの背中のしこり、心配だよ~。
風船を売る男 (創元推理文庫)
「風船を売る男 (創元推理文庫)」
 [文庫]
 著者:シャーロット・アームストロング
 出版:東京創元社
 発売日:2010-04-30
 価格:¥ 1,050
 by ええもん屋.com

息子の回復を祈るひたむきなシェリーが、義父の差し向けた卑劣な男の仕掛ける罠に振り回されるサスペンス。
卑劣な男クリフが一見誰にでも愛想のいい親切な男なので、シェリーは窮地に追い込まれていく。
しかし、まわりの人の目だって節穴ではない。
シェリーの訴えに、男の矛盾と悪意を見抜くのでした。
周囲のシェリーを守ろうとする様子が、それまでが孤独であっただけに効いてます。
シェリーには評判を落とす隙などないと気づきながらも、仕事に夢中になっていくクリフが哀れでもある。
彼、途中から目的がわからなくなっているようだった。
クリフに依頼した義父でさえも、最後はシェリーを嫌々ながらも認めているのに。
シェリーの心の動きが主人公かと思ったが、常軌を逸したクリフの方が見物だった。
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photo by 七ツ森  /  material by 素材のかけら
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