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本の感想
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ここに死体を捨てないでください!
「ここに死体を捨てないでください!」
 [単行本(ソフトカバー)]
 著者:東川 篤哉
 出版:光文社
 発売日:2009-08-20
 価格:¥ 1,680
 by ええもん屋.com

「見知らぬ女の人を殺してしまった!」という妹からの電話で、妹のアパートから死体を処分することに決めた有坂香織は、たまたま居合わせた廃品回収業者の馬場鉄男を巻き込んで、死んだ女性の車で死体を捨てに出かける。香織の妹のアパートの隣に事務所を構える鵜飼は、依頼人山田慶子の到着を待っていたが一向に現われず、電話依頼時の「クレセント荘で不穏な動きがある」を頼りに、山田慶子の足跡を探しに出かけるのだった。

烏賊川市シリーズの五作目(たぶん)。
この二つの事柄が関係あるのはすぐわかりますが、具体的な理由やもう一つ事件が絡むので、おなじみの面々のすっとぼけ具合をおもしろがりながらも難しかったりする。
さらに今回は、香織と鉄男という、レギュラーメンバーに負けず劣らずのキャラクターも加わってなんとにぎやかなこと(笑)。
香織チーム、鵜飼チーム、それぞれの勘違いやら推理やらが見られるので、それもまた楽しい。
クライマックス部分は、緊迫した場面なのでしょうけれど、絵を想像すると笑ってしまうのは私だけでしょうか。
それにしても、流平君ってこんなにおバカさんでしたっけ?
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密室の鍵貸します (光文社文庫)
東川 篤哉
光文社
売り上げランキング: 96218

彼女にふられた大学生戸村流平は就職の口を利いてくれた茂呂先輩のアパートで映画鑑賞&飲み会。風呂に入ったきり戻らない先輩を心配してのぞくと風呂場で死んでいる!慌てて友人に連絡をとると、自分をふった彼女も突き落とされて死に、警察は流平を探しているという。彼女殺しのアリバイはあるのにそれを証明してくれる先輩は死んでいる、二つの事件の容疑者にされそうな流平は元義理の兄で探偵の鵜飼に助けを求める。

烏賊川市シリーズの4作目「交換殺人には向かない夜」を先に読んでしまったが、これがシリーズの最初で東川さんのデビュー作。
解説で「ユーモア本格ミステリのエース」と有栖川有栖さんも書かれているとおり、楽しんでるうちにいつの間にやら重要情報も知らされ、それらをさらっと回収してきて解決を迎えています。
どうでもいいようなニュース、志木刑事の服装や過去、そういうものがちゃんと絡んでいるのが私にもよくわかり、とても気持ちがいいです。
犯人の根本的な動機は想像できなかったのでどうするのかな?と思っていたら…そうでしたか(笑)。
流平が慕う理由、へんてこりんだけども一目置かざるを得ない鵜飼というのがなんとなくわかった気がします。
やはり一作目の無言のキャラクター付けは重要だ、シリーズ物は一作目からがよろしい、と心に刻むのでした。
今見てるドラマも微妙に失敗してるし(笑)。
殺意は必ず三度ある (ジョイ・ノベルス)
実業之日本社
発売日:2006-05-16
おすすめ度:3.0

鯉ヶ窪学園野球部のベース一式が盗まれた!探偵部が捜査を開始するがその渦中、練習試合に向かった飛龍館高校グランドで野球部監督の死体が発見される。またもや殺人事件に関わることになってしまった探偵部員たち。捜査の続けられる中、第二の殺人が起きる。果たして動機は?そして探偵部は今度こそ犯人を指摘できるのか?

「学ばない探偵たちの学園」の続編。
前の事件の数ヵ月後と書かれている。推理小説のシリーズ物とはそういうことなわけだけど、国分寺市って治安悪いな(笑)。
話は例によって本筋とは直接関係のない笑いどころが散りばめられている。2作目となればキャラクターにも馴染んできているのでなおさら楽しい。
しかし殺人のトリック、私には難しかった。図を使っての説明で「ふ~ん、そうだったのか」という程度。動機もなんだかそんな大それた事件に匹敵するかというと甚だ疑問。まあ、犯人がそう思ってしまったのだからしょうがないけど。
探偵部と同じことで驚愕した推理披露時の真実の方が「あっ!」という感じだった。
途中祖師ヶ谷警部、烏山刑事を交えての事件捜査っぽいシリアスな意見の応酬に感動して涙する部長とか変な方向にヴァージョンアップした様子も見られるけれど、結局探偵部の推理は的外れなのでご安心を。
野球は結構好きだと思っていたのに、「補殺」を「捕殺」と誤解していたことを初めて知った。赤坂も得意そうに誤解説を語っているのでよくある間違いみたい。
で、探偵部顧問の石崎はどうした?あんなに気が合ってる風だったのに一言も触れられてないのが不思議でならない。事件を解決できる人は二人もいらないってことだったのかしら。

鯉ヶ窪学園に転校してきた赤坂通は言いくるめられて探偵部に入部。入部早々アイドル目当ての盗撮カメラマンが密室の保健室で殺され、その鍵を握っていると思われる音楽教師が密室と化した自宅で殺され、さらに盗撮の対象と思われる芸能クラスのアイドルが行方不明。探偵部(三人)と顧問の生物教師は事件を解明できるのか?

「楽しみたいなら東川さんをお薦めします」というくらいこれも面白かった。
本が好き、ミステリも好きなんていっておきながら、本格とか定義づけはよくわかってないという罰当たりな本読みですが面白いのだけはわかります。楽しんでるうちに解決してしまうなんて最高じゃないですか。
捜査中(?)も緊張感など一切なく、本能のままの高校生。事件の生臭さと対照的であります。だから許せるのかも。
探偵部員とその顧問の「探偵部だな」という接点も、他部への潜入部員なんて設定も私は大好き。
ただ、顧問の石崎がわりと無難に事件を解決してるのが不満といえば不満(笑)。石崎は部員たちと共にバットを振り回し続けていてくれればいいのです。

鯉ヶ窪学園の部活動紹介で非公認の中にインディアカ部の名前が!懐かしいなあ、体育の授業でやりましたよ。マイナーだと自負しているだけにこういう細かいネタに食いついちゃいます。

図書館で借りたのですが、マナー違反を発見。勝手に校閲してる人がいます。数箇所ペンで直しを入れてます。
公共のものに書き込むことは許されないが、中途半端なのもイヤ。「ここは見逃すのか?」と余計に気になるじゃないの!(笑)。

夫の浮気調査を依頼されお屋敷に潜入捜査の探偵鵜飼。憧れの彼女の買い物に付き合い、そのまま彼女の友人の山荘を訪ねた鵜飼の弟子戸村。女性の刺殺事件を捜査中の刑事。全く別の時を過ごしていると思われた彼らにつながりが見えた時、そこには交換殺人の影が…!

「もう誘拐なんてしない」が楽しかったので読んでみたら…。またやっちゃいましたよ。これ、烏賊川市シリーズの4作目らしいじゃないですか。
別に途中から読んでもいいのでしょうが、性分として「シリーズものは最初から」というのがあるので。
そんな理由で我慢している海外ドラマや小説がどれだけあることか。…「知らなきゃ大丈夫」というのが結論か(笑)。でもドラマにはこだわるぞ。

キャラクターやギャグの楽しさに気を取られていると張り巡らされている伏線に気付かない。
鵜飼、戸村、刑事の三つの視点からそれぞれの行動を見ているのだけれど、それがまた曲者。
解決編で「ああ、あれも…。ああ、これは…」の連続で、エッシャーの騙し絵だったのか!と一人興奮。
だからこそ、キャラクターの過去を知らないことに損した感じ。
読んでたらもっと楽しかったの?と思うと残念。
着せ替え解決編なんて、過去を知らなくても楽しいんだけどね。
えー、これからはなるべく、できるだけ、順番に気をつけて読んでみようと思います。
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photo by 七ツ森  /  material by 素材のかけら
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