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本の感想
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キング&クイーン (100周年書き下ろし)
「キング&クイーン (100周年書き下ろし)」
 [単行本]
 著者:柳 広司
 出版:講談社
 発売日:2010-05-26
 価格:¥ 1,680
 by ええもん屋.com

なるほど、そういう仕掛けだったのね~。
気付きませんでした。
チェスの天才プレイヤーが母国から追われる理由、元SPの冬木安奈の護衛に向ける想いが交錯して楽しめました。
安奈の背後に結城中佐の影を探しいる自分はちょっといただけない読者だ(笑)。
以前ニュース番組内の特集で、女性SPを追っているものがあったのを思い出しました。
それなのに一番印象に残っているのが、咄嗟の時のために車でのシートベルト着用は免除されているというものだけ。
うらやましかったのかな?(笑)
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ダブル・ジョーカー
「ダブル・ジョーカー」
 [単行本]
 著者:柳 広司
 出版:角川書店(角川グループパブリッシング)
 発売日:2009-08-25
 価格:¥ 1,575
 by ええもん屋.com

たいへん面白かった「ジョーカー・ゲーム」の続編。
とは言っても、一話完結式の短編集。
でも、順番に読んだ方が結城への惹きつけられ方が違うと思う。
その結城の過去の任務が描かれる「柩」もいいが、D機関と風機関の仕掛け合い「ダブル・ジョーカー」が一番好き。
この本を読める興奮もあったかもしれないが(笑)。
「この人がD機関の人かな♪」とわくわくしながら読む興奮もあるが、どの話でも話ごとの主人公が最後に愕然とする様にやられる。
そこにこだわると、ラストの「ブラックバード」では涙すら浮かんでくる。
もっと読みたいけれど、どうだろうか。
ジョーカー・ゲーム
「ジョーカー・ゲーム」
 [単行本]
 著者:柳 広司
 出版:角川グループパブリッシング
 発売日:2008-08-29
 価格:¥ 1,575
 by ええもん屋.com

話題になっていた時は特に関心もたなかったけれど、BURN NOTICEやMI-5を見て、「日本のスパイとは…?」と考えたこともあって読んでみた。
ああ、面白かった!
始めは、当時の強い天皇崇拝の日本軍と、そこの一部隊でありながら異質な考えのもとに作られたD機関(というか結城中佐)とのぶつかり合いを想像した。
しかし、話し自体はどちらかというと、スパイ主人公のミステリで読みやすい。
主人公であるスパイの訓練、心構え、手口にもなるほどね、と思いながら読めるし。
印象的だったのは「幽霊(ゴースト)」に登場するグラハム氏の「スパイ活動は汚い仕事である。だから紳士にしかそれを行うことができない」という言葉。
MI-5のえげつなさは、まさにそれ。
諜報部員でありながらふつうの生活をも望むトムは、スパイに向いてなかったのかな?と思える。
だからあんなことに…(泣)。
というわけで、MI-5好きの人にもオススメなのでした。

私の肩凝り歴は長い。
ここ数年は肩凝りに加えて、首の凝りもはっきりと自覚でき、さらには頭痛、顔面や顎の不調も頻繁だ。
そして著者が本文で言われているような「枕放浪者」だ。
オーダーメイドしたことはないが、アレがいいと聞けばアレを試し、コレも良さそうと思えばコレを手に取るといった具合。
いくつもある中から、寝る時にその日の感じで使うものをまた選ぶという始末。
今メインで使い回しているのは本書でドーナツ型とされているものと、少しだけ高さ調節のできる羽毛タイプ。
この羽毛タイプがへたってきたので代わりを探している最中に紹介されたのがこの本。
読んでびっくり、形状としてはフラットが最適で、ドーナツ型はあまりよろしくないようだ。
昔、テレビで「中央にくぼみがある方が頭を安定して支えてくれるので○」と言っていたのを信じていたのに…。
枕選びは素材ではなく自分の体格に合っていること、これが最も大切なようだ。
身長、体重で身体の厚みは変わってくるので枕は一生モノではなく、常に調整が必要らしい。
そして私の頭痛は後頸部の筋緊張が引き起こす大後頭神経痛のようだ。
頭皮や顔面、目の奥の痛み、顎から頬にかけの違和感…ぴったりでございますわ。
確かに発作前、目にチラチラと前兆が現れる偏頭痛歴もあるが、今の主な状態は大後頭神経痛なのかなと思える。
症状改善のためにも早速著者の薦める「せんべい座布団枕」を試してみなくては!と思ったが、なんとうちには使える座布団がないことが判明!(笑)ふわっと嵩のあるものしかない。
これは使えないそうなので親戚の家に探しに行こう。
でもへたったマット等の敷物では、そういう状況下での最適枕にしかならないとも。
できれば一緒にあつらえた方がいいようだが、「試したその日から楽」に強く惹かれるのでやってみる価値ありとみた。
テレビ見すぎで、本読んで、PCに向かうときの姿勢の悪さも反省点。
でも姿勢以外は改善できそうもない(笑)。
ピローフィッティングを鵜呑みにしてはいけない件は「ちょっと意地悪ね」と読み物としても面白かった、と思うのは私がイケズだからでしょうか。
悪人
悪人
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吉田 修一
朝日新聞社
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気になっていた本であったのに加えて、ほっそさんのブログで人の善悪についての話が出た時に再び興味を駆られ、あまり積極的には借りたくないほどのくたびれ具合でしたが借りました、読みました(笑)。

途中、どうしても読めなくなり放り出した。
内容がどうとかそうではなくてまだまだ心の整理がついていない自分を発見して辛かったから。
娘を殺された父親が通夜の晩に眠れないけれど、もしここで眠れれば、これが夢に変わるかもしれないってところ。
一年半以上になろうというのにあの晩の自分もこのとおりだったな、と鮮明に思い出された。
くせになるからと一緒に寝たことなどなかったので初めて一緒に寝たのが冷たくなる身体の隣だったことを。
手を握りながらこれで朝がくればいつもどおり起きて「ネエチャン、ごはん!」としっぽを振るのではないかと必死でそう思おうとしたことを。

それました、本にもどります。
著者が「リアルを書きたかった」と言ったということに噛み付いたのを読んだ覚えがある。
約束をした場に約束してない本命が現れたこととか、暗く寂しいところで助けの手をふり払う女性とか、警察付きで電話するばあちゃんの言動が不自然とか。
確かにそうだけど、先を読むのを萎えさせるほどのことではないのでは?事実は小説より奇なり、なんだから。こっちが小説だけどもさ。
私には人生を着飾りたい佳乃や増尾ってのも、かっこ悪いほどの寂しさの果てに出会ったことが大切で大切でたまらないってのも、ちょっとした一言で自身を取り戻せた被害者ってのも、受け入れて読めたなあ。
それがリアルなのか?というとわからないけれど。
私の感受性不足かもしれないが、ちくわ少女のシーンはいらないような気はしたが(笑)。
置き去りにされたこと、これがどれほどの心の傷だったのか。
それなのに「どっちも被害者にはなれんたい」って。
あの人は被害者なのだから自分は加害者なんだと思い込まなければならなかった人生なんて想像し難い。
悪人であるとの告白が逆に悪人ではないとの証のようだ。
それを汲み取ったからこそ光代は今までどおりの生活を選んだのだろうな。

この置き去りについて。
ちょっと前に、お菓子を残しただけで遊びに出かけた(日数忘れた)母親が戻ってきたら小さい子の方が死んでいて、6歳のお兄ちゃんを「お前が食べ物をちゃんとあげなかったからだ」と責めたという母親の裁判ありましたよね。
そこでお兄ちゃんが「僕がお菓子をわけなかったからです、お母さんは悪くないです」って言葉が取り上げられたらしいですよ。
このお兄ちゃんの言葉が本の内容とかぶって痛くて痛くてたまりません。
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photo by 七ツ森  /  material by 素材のかけら
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