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本の感想
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出口なし
角川書店
発売日:2008-03
おすすめ度:3.5

小野寺裕太は壁が全て金属板の真四角な部屋で目覚めた。その一つの面には「Room No.3」と書かれている。デート帰りで送る途中だった川瀬由紀、浮浪者風の男、サラリーマンとその女性部下の5人で監禁されたようだ。出口はない。部屋の真ん中に置かれたPCに「ようこそ、ゲームルームへ」と題され「酸素は12時間分、制限時間内にクイズに答えろ」という監禁者からのメールが届いた。クイズに正解して脱出することはできるのか?

出版社/著者からの内容紹介に
「CUBE」×「SAW」の衝撃! 新感覚サスペンスホラー登場!
とある。見知らぬ同士が同じ部屋に閉じ込められてるなんてまさに「CUBE」。「1」しか見てないけど。
裕太のいる部屋は№3だが部屋は全部で5つあり、各部屋はPCのチャットでつながりが持てる。
出されたクイズ「あなたは、な~に?」を解くための会話が疑心暗鬼な心をさらに高めていく。
一気読みできるスピード感は映画的なストーリーならでは。
でもこの手のものは映像で見たいな。
人の死が無機質に描かれているようで、先に読んだ「証人たち」とあまりにも対照的。
こんなゲームの中に放り込まれたら命の重みなんて言ってる場合じゃないってことか。
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先日ミステリチャンネルで「REX~ウィーン警察シェパード犬刑事~」というドラマのプレミア放送を見てそのかわいさの虜になってしまったところで見つけた本。
ドラマの舞台はオーストリアですが、ドイツと共同制作だし、シェパード犬REXなので細かいことは気にしない(笑)。

ドイツの犬は普通に道を歩くにもノーリードでOK、と実に自由。
しかしその背景には厳しい躾と飼い主が肝に銘じなければならない厳格な決まりごとがある。
躾はもちろん、犬税金まで。
税金は安易に飼ったり捨てたりしないようにとの観点からで、それを使って道路や公園の糞の掃除をする等そういう性格のものではないらしい。これは日本でも取り入れてもいいかもしれない。
犬をはじめ動物が大切にされている国だということはわかったが、その一方で動物愛護団体の過剰とも思える反応は気になるところ。
動物を護ることが菜食主義へ、または強力なロビー団体となっている。
暢気な私には何もそこまで…としか思えない。著者は極端な例を挙げただけだと思おう。

シェパード犬の歴史の章で、ヒトラーが犬を愛していたというのを知って驚き。有名な話ですか?
来客がヒトラーの犬を手懐けていたら「この犬は私にだけ忠実だったのに!こんな犬は射殺だ!」と怒ったとの逸話が。
これから察すると人が嫌い、犬は気持ちを注いだだけ自分のことを見てくれる、だから好きだったということで犬好きとはまた別のような気がする。
シェパードはドイツを代表するものを!と作られた犬種だったのですね。
そうして国境警備という厳しい仕事を与えられていたが壁もなくなり大量失業で民間(ペット)へ。
   ①子どものおもちゃを飲み込んでしまう
   ②猫用の玄関ドアの出入り口に頭から突っ込んで抜けられなくなる
   ③トイレに落ちる 
これ、シェパードのドジランキング・ベスト(?)3だそうですよ(笑)。
警察犬として優秀というイメージだけだとオドロキだけれど、REXを見たあとでは何となくわかるような気がするから不思議だ(笑)。
あ~、REXの本放送が待ち遠しい!
「ベルカ~」が文庫になったと今朝のA日新聞の読書欄で知りました。
そして文庫版には犬の系図が載っているそうです!
途中で「これは誰の血筋?」と考えることもしばしばで系図を作りながら読もうとしたが挫折しました(笑)。
文庫版にはプロが作成した正式版が書かれているのでしょうね。
これで混乱をきたさず、安心して読めると思いますので敬遠して未読だった方は是非!
犬の物語なのに擬人化されていない、それなのにドラマが伝わる、その熱さを感じて欲しいなあと思います。
以前の私の感想はこちら
あら、まだ文語版の写真はないのね。
ベルカ、吠えないのか? (文春文庫 ふ 25-2)
文藝春秋
古川 日出男(著)
発売日:2008-05-09


イヌからネコから伝染るんです。 (講談社文庫)
講談社
藤田 紘一郎(著)
発売日:2007-09-14
おすすめ度:4.5

動物を介して感染する病気「人畜共通感染症」の紹介と対処法の書かれた本。
過度な接触が思いも寄らない病気を発症し、医師でさえも思いつかないことがあるという。
ではどうしたらいいか。
排除ではなく、ペットは動物であるということを認識して接することが大切と学んだ。
今の日本人は極度に清潔志向なのにペットに対してはその限りでないという不思議な矛盾点を考え直せば安心して一緒に暮らせるはず。
私自身、犬が家に来た当初は遊んだ後は必ず石鹸で手を洗っていた。
しかし時が経つうちに石鹸を使っていたのがお湯だけになり、水になり、そのうちには物を食べなければいいかな~?となっていった。
家に入れる時は足を洗ってあげていたが、そうすると雑菌が入るのか指が腫れることもしばしば。
私が菌に弱い体質のせいもあるが愛犬であるために見えなくなっていることがあったのだなあと今さら思う。
事実、亡くしてから指の腫れやモノモライが極端に少ない。
いつも鼻の匂いを嗅いでいたものなあ…。
私は人畜共通感染症とまではいかないけれどその予備軍だったことは間違いなさそうだ。
この本は恐怖心を煽らず、動物と人間は違うことさえ頭におけば心配することはないと安心を得られる。
楽しい読み物として症例が書かれているのでつい笑ってしまうが、病気自体は進行してしまうと深刻なのでその点は肝に銘じておかないと。
お身内の歯医者さんの話なんて読んでる時は笑ったけれど、後から考えると冗談じゃない!と薄ら寒くなった。
いま、殺りにゆきます (英知文庫)
英知出版
平山 夢明(著)
発売日:2006-07-07
おすすめ度:4.0

日常に潜む恐怖を描いた実話短編集とか。
壊れた人々による恐怖の出来事を体験談として取材した平山さんがまとめあげたというつくりらしい。
平山夢明というよりデルモンテ平山の方に馴染みがあるので知らなかったがこういった短編集を山のように出されているのですね。私は…一冊でいいや(笑)。
取材に基づいた実話らしいけれどどこか都市伝説風味。
でも昨今のニュースを見ていると時々信じられないようなことが報じられているからこれも眉唾とは言い切れないのだろうな。
幽霊よりも生身の人間の方が恐ろしいということか。
信じられないような話の連続に一番リアルだなと感じられたのは「警察は何かあるまで動いてくれない」というところ。
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photo by 七ツ森  /  material by 素材のかけら
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