「青空の卵」、「仔羊の巣」に続く完結編。
今回は長編で動物園に傷ついた猫が多数現れることへの疑問を解決していく。
そこに何の因果か、鳥井と坂木の関係がこうなったきっかけである中学時代のいじめっ子が事件のキーとなって登場。
今まで漠然といじめられていた鳥井、その機会を逃さずに友だちになった坂木ということしか語られなかったが、具体的にいじめっ子谷越が何をしたのか、その時坂木が何をして何をしなかったのかがわかる。
子どものいじめとは言い切れない世の中の縮図でもありますね。
「好きな人に好かれる努力はするけど嫌いな人に嫌われるのは気にしない。でも相手の言い分があってるかもしれないので遮断はしない」というようなことを登場人物の一人が言う。
向かい合って話をしていても言葉が通じてないと感じることのある昨今、こういう心向きは心がけたいけど私の心はそれほど大人ではないので困る(笑)。
三部作読み終えるのに長い時間がかかったけど読んでよかった、区切りがつきましたものね。
読んだから言えるのは、やはり心に痛いだけで好みとはちょっと違った。
自分には道徳の本のようで向き合うにはちょっと辛い。
人の心の大切さは伝わってくるけどなにせ語りすぎ。
読んで膨らませる前に追い討ちかけられるようで落ち着かないったらない。
シークレットトラックは読みたくなかったし。
読みやすいけどツライ、そんな本。
でも読んでいてそれだけ心が動いたってことはわかっていただけますでしょうか?(苦笑)
病んだ事件ばかりだった「先生と僕」の方が気持ちよく感じてしまうのはそういったことが関係しているのかも…?
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1月は横になっていなければならない日々があったのでいつもより少し多め。
でも読書は冊数ではなく楽しめたかどうかが大切だと思っているので。
辛いなら読まなきゃいいし、辛くても読みたいと思えるならそれが読書の楽しみなのだし。
振り返ってみると先月はどれも心に残るポイントが高かったが強いてあげると「闇よ、我が手を取りたまえ」が最も印象深い。再読なのに(笑)。
それだけこのシリーズへの思い入れが強いということなのだろうな。
避けていた「青空の卵」の続編「仔羊の巣」を読んだことも大きい。
坂木と鳥井の心を抉られるような関係をナナメに見ながらも気になるんだよなあ。
こんなこと言ってるのに完結編といわれている「動物園の鳥」をすでに図書館から借りていて読むつもりらしい(笑)。
1月の読書メーター
読んだ本の数:10冊
読んだページ数:2831ページ
夜は短し歩けよ乙女
くだらないことを大袈裟に言いくるめられる文体の虜です。これまでに読んだものよりもかわいさ度がかなりアップ。
読了日:01月31日 著者:森見 登美彦
hon-nin列伝 セキララなオンナたち (本人本)
麻生久美子さんに強く惹かれました(笑)。
読了日:01月28日 著者:吉田豪
仔羊の巣 (創元クライム・クラブ)
優しすぎるところが読んでいて辛くなる、でも読みたい不思議な本。
読了日:01月26日 著者:坂木 司
心霊特捜
霊を通して人の優しさに出会えるような穏やかな気持ちになれます。ホントは「丑三つ時から夜明けまで」風を期待してたけど(笑)。
読了日:01月23日 著者:今野 敏
四畳半神話大系
ばかばかしさ全開のパラレルワールド。繰り返されるキーポイント、リンクが好み。
読了日:01月18日 著者:森見 登美彦
アメリカ人の半分はニューヨークの場所を知らない (Bunshun Paperbacks)
今の日本には「他所国のこと」ではすまないですね。
読了日:01月14日 著者:町山 智浩
それでも町は廻っている 5 (5) (ヤングキングコミックス)
ジョセフィーヌのお利口さんぶりもいいけど、夢現小説が最高。
読了日:01月13日 著者:石黒 正数
闇よ、我が手を取りたまえ (角川文庫)
パトリックとアンジーをとりまく人間関係が浮かび上り、磔事件と自身の過去の関連にも向き合う、非常(非情か)にドラマチック。
読了日:01月13日 著者:デニス レヘイン
訴えてやる!大賞―本当にあった仰天裁判73 (ハヤカワ文庫NF)
噂ではなく本当の裁判というところがすごい。「自分が悪い」という言葉を誰か教えてあげたほうがいいと思う。
読了日:01月08日 著者:ランディ カッシンガム
あげくの果て
黒さと切なさのバランスが見事。
読了日:01月01日 著者:曽根 圭介
読書メーター
でも読書は冊数ではなく楽しめたかどうかが大切だと思っているので。
辛いなら読まなきゃいいし、辛くても読みたいと思えるならそれが読書の楽しみなのだし。
振り返ってみると先月はどれも心に残るポイントが高かったが強いてあげると「闇よ、我が手を取りたまえ」が最も印象深い。再読なのに(笑)。
それだけこのシリーズへの思い入れが強いということなのだろうな。
避けていた「青空の卵」の続編「仔羊の巣」を読んだことも大きい。
坂木と鳥井の心を抉られるような関係をナナメに見ながらも気になるんだよなあ。
こんなこと言ってるのに完結編といわれている「動物園の鳥」をすでに図書館から借りていて読むつもりらしい(笑)。
1月の読書メーター
読んだ本の数:10冊
読んだページ数:2831ページ
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くだらないことを大袈裟に言いくるめられる文体の虜です。これまでに読んだものよりもかわいさ度がかなりアップ。
読了日:01月31日 著者:森見 登美彦
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麻生久美子さんに強く惹かれました(笑)。
読了日:01月28日 著者:吉田豪
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優しすぎるところが読んでいて辛くなる、でも読みたい不思議な本。
読了日:01月26日 著者:坂木 司
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霊を通して人の優しさに出会えるような穏やかな気持ちになれます。ホントは「丑三つ時から夜明けまで」風を期待してたけど(笑)。
読了日:01月23日 著者:今野 敏
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ばかばかしさ全開のパラレルワールド。繰り返されるキーポイント、リンクが好み。
読了日:01月18日 著者:森見 登美彦
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今の日本には「他所国のこと」ではすまないですね。
読了日:01月14日 著者:町山 智浩
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ジョセフィーヌのお利口さんぶりもいいけど、夢現小説が最高。
読了日:01月13日 著者:石黒 正数
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パトリックとアンジーをとりまく人間関係が浮かび上り、磔事件と自身の過去の関連にも向き合う、非常(非情か)にドラマチック。
読了日:01月13日 著者:デニス レヘイン
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噂ではなく本当の裁判というところがすごい。「自分が悪い」という言葉を誰か教えてあげたほうがいいと思う。
読了日:01月08日 著者:ランディ カッシンガム
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黒さと切なさのバランスが見事。
読了日:01月01日 著者:曽根 圭介
読書メーター
黒髪の乙女に恋してしまった先輩。
積極的な偶然の出会いの数々を彼女は素直に偶然と思い疑う様子もない。
そしてその偶然の出会いは必ず珍事件を呼ぶ。
このまま繰り返しか…と思われたところに訪れる神のイタズラ(笑)。
とにかく読んでいて楽しい。
大袈裟な表現でくだらないことを語るリズムも先輩も後輩乙女も珍事件も。
そしてまたもやパラレルワールドに突入してしまったかのような詭弁論部、酔うと顔を舐めまわす癖の持ち主、等。
この世界はこのまま転がり続けていって欲しいなあ。
著作を子どもと呼ぶ著者がこの作品を「長女」と呼ぶことがわかったような気がするかわいさだった。
そして私は詭弁論部がかなり好き、できれば入部したいくらいだということがわかりました。
踊りも習得したいほど。
安楽椅子探偵モノかと思って読んだ「青空の卵」の続編。
安楽椅子探偵というのも間違いではないけどこの坂木と鳥井のシリーズはミステリな部分よりも感情の部分の占める割合が大きい。
「青空の卵」を読んでからコレを読むまでに相当の時間が経っているのもそのせい。
私には登場人物全てがキレイすぎて眩しい。でも抱えてることは重い。
このアンバランスなところに苦しくなる。
でも読みたくないわけではない。
この微妙な感じをわかっていただけるでしょうか(笑)。
短編集だけども登場人物がさりげなく関わりをつなげて、他の話にも登場してくるのは好き。
それがみんなが期待しているようで不安でもある鳥井の世界が広がることそのものだから。
二作目のコレを読んで坂木と鳥井の関係になれたかと言えばそういうこともない。
でも今度は近いうちに完結編でもある三作目「動物園の鳥」を読むつもり。
吉田豪さんがインタビューされたものはできれば全部読みたいくらいにファン。
話の聞きだし方がそこらへんのインタビューものとは違ってコアへ、コアへと寄っていくんですよね。
なので人選を見てあまりにもふつうの人だよな…と思うことももうなくなりました(笑)。
吉田さんが本にするなら必ず何かがあるはず!と逆に楽しみなくらいだ。
雑誌hon・ninに連載されたインタビューの中から今回この本に選ばれたのは、荻野目慶子、中川翔子、土屋アンナ、麻生久美子、広田レオナの五人(広田レオナは書き下ろしでした)。
中川翔子さんは「映画秘宝」で情報が入っているのでそんなもんかな程度。
この中で一番揺さぶられたのは麻生久美子さんかな。
ほわ~っとした感じはありましたがまさかここまでとは…。
いい意味でぼんくら街道まっしぐらという感じでファンになりました。
いつも書籍化されるのを待っているが、雑誌掲載はされても本にするにあたってゴーサインを出してくれない人もいるようなので、初掲載は探してでも読んだほうがいいかなという気がしてきた。