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本の感想
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トルコで私も考えた (1) (ヤングユーコミックスワイド版)
集英社
高橋 由佳利(著)
発売日:1996-12
おすすめ度:4.5

トルコで私も考えた (2) (ヤングユーコミックスワイド版)
集英社
高橋 由佳利(著)
発売日:1999-06
おすすめ度:5.0

トルコで私も考えた (3) (ヤングユーコミックスワイド版)
集英社
高橋 由佳利(著)
発売日:2002-08-19
おすすめ度:5.0

トルコで私も考えた (4) (ヤングユーコミックスワイド版)
集英社
高橋 由佳利(著)
発売日:2005-04-19
おすすめ度:5.0

字がギッシリのコミックエッセイ。
ちょっと前の新聞でこのシリーズの21世紀編を出したことで一区切りつけるというインタビューで存在を知った。
異文化体験の話も好きだし、トルコ自体興味深い国なので読んでみることに。
意識してかせずなのかはわからないが、巻数を追うごとに訪れた人からそこの人になっていくのが面白い。
本人にはこちらには想像できないジレンマもあるのでしょうけれど。
イスラム教の国なので食べ物の話題は敏感かと思いきや、信仰の篤い人でなければ意外と「知らないで食べちゃったら仕方ない」らしい。豚肉は嫌われてますけどね。
衛生上、犬が好かれてないってのは犬好きにはショック(笑)。
そういう普通の日常が楽しみながら感じられる本です。
最終巻の「21世紀編」もそのうちに読んでみたい。

トルコは親日国と聞くし、気候も過ごしやすそうなので元々憧れの国だった。
それに拍車を掛けたのがNHK-BS2で放送されていた「世界の人気番組」という番組。
ここでトルコが取り上げられた時に人間のエネルギーというものに驚いた。
あまりにも興奮したのでブログに書いてしまったのでよろしければ別ブログのコチラへ。
ボランティア番組で不幸な母親に家財道具付き部屋を1年分の家賃をつけてプレゼントというのがあったが、この本で「初めて訪ねる家には日常よく使うものを持っていく」というのを知り、ボランティア番組はそれの発展系なのだなと納得がいった。
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スーパーマーケットマニア アジア編
講談社
森井 ユカ(著)
発売日:2005-08-03
おすすめ度:4.5

アジア5ヶ国6都市のスーパーマーケットで地元色の強い商品を紹介している本。
最近知ったのですが、まず「ヨーロッパ編」があって次にこの「アジア編」そして「アメリカ編」も出ているのですね。
森井さんの他の本を見てみると、ドラッグストアとか郵便とかさらに興味をひかれるものが(笑)。

海外のスーパーに興味津々なのでとても楽しかった!
またこれが近いようで遠い、遠いようで近いアジアの国々だから親しみも何割か増し。
全部カラーで紹介されているので、お国ならではの色使いが伝わってくるのも嬉しい。
あー、これは他の地域のも見たくなる。
欲を言えば、実際に商品の並んでいる棚ももう少し見たかったかな。
昔、アメリカのプロレス団体WWE(当時はまだWWFだったかな?)のストーン・コールドとブッカーTがスーパーで大喧嘩している後ろの商品棚がとっても興味深かったもの(笑)。
かわいい商品の紹介だけでなく、スーパーのキャラクターの違いとか(特に他民族の国)、中国での文房具の買い方とか、知っておくとためになることも書かれてますよ。
マレーシアのチョコレートの紹介のところに「気温が高いから溶けにくくする成分が多く含まれていて味は淡白」とある。
マレーシア製のチョコレートが口に合わなかったのはそのせいなのかな。
でも油っぽくて淡白とは程遠かったように思うけど(笑)。
歯と爪 (創元推理文庫 163-2)
東京創元社
ビル S.バリンジャー(著)大久保 康雄(翻訳)
発売日:1977-07
おすすめ度:4.0

ちょっと前、海外ドラマ「CSI:NY3」で、イリュージョニストの犯行というのがあった。
そこでフーディニの名前が出てきて、物を紛失するのを「フーディニる」(うろおぼえ・笑)とかマジックショップの店員が言っているのを聞いてこの本のことを思い出して再読。

フーディニにも劣らない才能を持った奇術師リュウ・マウンテンは一大奇術をやってのけた。
以下内容紹介より引用
第一に、ある殺人犯人に対して復讐をなしとげた。第二に自分も殺人を犯した。そして第三に、その謀略工作のなかで、自分も殺されたのである…。

これを読んでも何のことやら理解はできない。だって、そしたら今いるのは誰?
それが著者の思う壺なのだろうけれど。
この本は結末が袋とじになっていて先を読む気にならなければ返金するというシステムだったらしい。
らしいというのは私は古本で購入したので既に袋は開かれてましたから。
でも、そこまできて返金してもらおうとはならない話の展開。
最初のどっきりは袋とじ前にやってくるのだから。
再読だからさすがにどっきりはしない。でもAmazonのレビューで、謳い文句が誇大広告とあるのを見てちょっと悲しい方にどっきり。
最後から二番目の章を読めばそんなこと思わないのではないかなあと感じたから。
再読だからこそなのかもしれないし、私がバリンジャー作品が好きなので贔屓しているというのもあるかもしれないけどさ。
法廷部分とそこに至るまでのリュウの部分を交互に登場させて一気に見せないところもリュウの復讐心の深さを感じられると思うんだけど。

これが書かれたのは1955年。血液型はわかっても人を特定できない、という法廷証言に時代を感じる。
「ベルカ~」が文庫になったと今朝のA日新聞の読書欄で知りました。
そして文庫版には犬の系図が載っているそうです!
途中で「これは誰の血筋?」と考えることもしばしばで系図を作りながら読もうとしたが挫折しました(笑)。
文庫版にはプロが作成した正式版が書かれているのでしょうね。
これで混乱をきたさず、安心して読めると思いますので敬遠して未読だった方は是非!
犬の物語なのに擬人化されていない、それなのにドラマが伝わる、その熱さを感じて欲しいなあと思います。
以前の私の感想はこちら
あら、まだ文語版の写真はないのね。
ベルカ、吠えないのか? (文春文庫 ふ 25-2)
文藝春秋
古川 日出男(著)
発売日:2008-05-09


モザイク事件帳 (創元クライム・クラブ)
東京創元社
小林 泰三(著)
発売日:2008-02
おすすめ度:5.0

表紙見返しに「精緻な論理が、そこはかとない黒い笑いを構築する待望のミステリ連作集」とある。
それぞれの短編のテーマが犯人当てだったり、安楽椅子探偵モノだったり、バカミスだったりする。
後半にいくほど黒い笑いが濃く感じられたのは私だけだろうか。
あと混乱度合いも高くなるような。
お気に入りは安楽椅子探偵モノの「自らの伝言」と日常の謎をテーマにした「路上に放置されたパン屑の研究」。
「自らの伝言」は感じの悪いコンビニ店員が感じのいいコンビニ店員とその友人の話から事件を推理するというもの。
「路上に~」は記憶障害の探偵のところに趣味が探偵のような男がいつも同じ謎を持ち込んでくるという(笑)。大好きですけどね。
小林さんのものは最近はほとんど読んでなかったけれど、この本に探偵役として登場している人は以前の作品にも登場しているようなので背景を知るにはそっちも読んだ方がよさそうだ。
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photo by 七ツ森  /  material by 素材のかけら
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