ちょっと前、海外ドラマ「CSI:NY3」で、イリュージョニストの犯行というのがあった。
そこでフーディニの名前が出てきて、物を紛失するのを「フーディニる」(うろおぼえ・笑)とかマジックショップの店員が言っているのを聞いてこの本のことを思い出して再読。
フーディニにも劣らない才能を持った奇術師リュウ・マウンテンは一大奇術をやってのけた。
以下内容紹介より引用
第一に、ある殺人犯人に対して復讐をなしとげた。第二に自分も殺人を犯した。そして第三に、その謀略工作のなかで、自分も殺されたのである…。
これを読んでも何のことやら理解はできない。だって、そしたら今いるのは誰?
それが著者の思う壺なのだろうけれど。
この本は結末が袋とじになっていて先を読む気にならなければ返金するというシステムだったらしい。
らしいというのは私は古本で購入したので既に袋は開かれてましたから。
でも、そこまできて返金してもらおうとはならない話の展開。
最初のどっきりは袋とじ前にやってくるのだから。
再読だからさすがにどっきりはしない。でもAmazonのレビューで、謳い文句が誇大広告とあるのを見てちょっと悲しい方にどっきり。
最後から二番目の章を読めばそんなこと思わないのではないかなあと感じたから。
再読だからこそなのかもしれないし、私がバリンジャー作品が好きなので贔屓しているというのもあるかもしれないけどさ。
法廷部分とそこに至るまでのリュウの部分を交互に登場させて一気に見せないところもリュウの復讐心の深さを感じられると思うんだけど。
これが書かれたのは1955年。血液型はわかっても人を特定できない、という法廷証言に時代を感じる。
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Re:「歯と爪」
お、このブログも検索にヒットしましたか!(笑)
バリンジャーは好きな作家の一人ということもあり満足でした。
しかし記事にも書いたように、納得したところを非難しているレビューもあり少し複雑です。
めみさんがどのような感想をもたれるか楽しみです。
バリンジャーは好きな作家の一人ということもあり満足でした。
しかし記事にも書いたように、納得したところを非難しているレビューもあり少し複雑です。
めみさんがどのような感想をもたれるか楽しみです。