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本の感想
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6時間後に君は死ぬ
6時間後に君は死ぬ
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高野 和明
講談社
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「LOST」という海外ドラマを喜んで見ているんだけど。
…デズさん?(笑)

他人の非日常的なヴィジョンが見えてしまう山葉圭史。
ある日街角で見かけた女性が6時間後に刺されるのを「目撃」してしまう。
怪しまれながら彼女にそれを伝え、なんとか回避する手段を二人でさぐっていく…これが表題作。
結果を言ってしまえば、彼女の命は救われる。
でもそれは運命−ヴィジョンを変えられたからではなく、防刃ベストで刺されるのを防いだだけ。
刺されることにはなんら変わりがない、つまり未来は変えられない、と圭史は言う。
後に続く話では世間的には成功と呼べない運命が変えられなかったとしてもそれが不幸なことだとは限らない、という希望を感じさせる。
エピローグ前の話では、他人のヴィジョンしか見えなかった圭史が自分の死のヴィジョンを見てしまう。
それを1話めで命を救った美緒と食い止めよう、と奔走するタイムリミットサスペンス。
ここで圭史は変えられないはずの運命を変えてしまう。
自分を含め、大勢の人の命を救う。
でもね、変えてしまったことでどこかに歪はでないかね、とちょっと気掛かり(笑)。
小さなことに思えることが少しずつ影響しあって何かを起こしていることだってあるんだから、とバタフライ効果のこと言ってるしね。
このことで何がどこまで変わったのか見てみたい気もする。
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闇のなかの赤い馬
「闇のなかの赤い馬」
 [単行本]
 著者:竹本 健治
 出版:講談社
 発売日:2004-01-31
 価格:¥ 1,995
 by ええもん屋.com

ミステリーランドシリーズの本。
高校が舞台。
一人の神父が校庭で落雷に遭い死亡する。
そんな事件がおき皆が不安定になっている中、別の神父が何かで焼かれた状態で死体となって発見される。
落雷事故は疑いようはない。二人目は殺されたようだ。
焼かれるという酷い方法で。いったい誰が、どうやって?
と展開していく。
校内では変わり者扱いをされている「汎虚学研究会」のメンバーが探偵として調べていく。
真相にたどり着くのだが、嫌な感じのする結末。
まあ、殺人事件に微笑ましい結末なんてないのだが。
それにしても、集団ヒステリーと化したとしか思えない、常軌を逸した行動。
犯人は複数いるのだが、その誰も途中で何とも思わないのか。
計画段階でも実行中でも。胸が悪くなる。
はい、泳げません
「はい、泳げません」
 [単行本]
 著者:高橋 秀実
 出版:新潮社
 発売日:2005-06-23
 価格:¥ 1,260
 by ええもん屋.com

「からくり民主主義」という本をたいへん興味深く読んだので、この本も期待してました。
泳げないのに学校内の水泳大会でリレーのアンカーを任されるのがおもしろい。
みんなも「泳げない」というのを信用して、本番そのときまで練習せず、「泳げない」はずの人たちがすいすい泳ぐのを見て驚く。
そこで彼がとった行動は!
自分がふつうにできちゃったことができない人の気持ちは想像できない。
「そんなこと考えるか?」てなことを気にしたりするからね。
そういう私も小学生のとき、算数の文章問題が苦手でしたね。
ひとつの水槽に水を入れるのに蛇口が二つついてたり、さらにこっちは全開、こっちはその半分とか「そんなこと誰がするの?どうして?」が先に頭にうかぶともうできない。
水泳教室での苦闘ぶりをにやついて読んだけど、自分もそうじゃん。

からくり民主主義
「からくり民主主義」
 [単行本]
 著者:高橋 秀実
 出版:草思社
 発売日:2002-06
 価格:¥ 1,890
 by ええもん屋.com

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