「誤読日記」でアンネ・フランクのすごさを教えてくれた斎藤美奈子さんのエッセイ。
ここ10年ほどに書き溜めたものの採録。
エッセイはその時のものなので、掲載されていた雑誌や新聞の名前や掲載日が文末に添えられているのが好き。
最後にまとめて書かれているのもないよりはいいけれど、できればその項目を読んだ時に一緒に知りたい。
そんな私のエッセイの趣味はどうでもいいですね。
「それってどうなの主義」とは何か違和感を感じた時に「それってどうなの」とつぶやいてみる。
それは違和感を外に向かって表明すること、小さくても変革を期待する主義。
大きな声ではなく、小さな声でぼそぼそとが効果的だそうです。
最近読んだ日垣さんとは対照的かな。
しかし、変だと思ったことには黙っていないというのは共通点。
感じた後の出力の仕方が違うのです。
自分で変えていこう、と変革への一歩になれば、の違いでしょうか。
「子どもと学校の周辺」の章は、自分も通ってきた道なだけに興味深いと同時に最近の学校周辺というものをあまりにも知らなかったことへの驚きが共存してなんとも複雑。
なかでも「今の小学校では地動説を教えなくていい、小学生は天動説で正解」というのはびっくり。
自分が天動説と地動説をどこで覚えたのか定かでないが、教えられたことを後に「本当は違うんだよ、実は〜」と変えられることの矛盾に私の頭もよじれるのでした。
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