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本の感想
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精神科医は腹の底で何を考えているか (幻冬舎新書)
「精神科医は腹の底で何を考えているか (幻冬舎新書)」
 [新書]
 著者:春日 武彦
 出版:幻冬舎
 発売日:2009-01
 by ええもん屋.com

「狂い」の構造という本で、「鬱っていうけど診察前にお買い物?と思うことも(大意)」というのを読んで、このタイトルでは気にならないわけがない。
毒舌を期待する野次馬根性だと見事に肩透かしを食らう。
まあ、落ち着いて考えれば精神科医がいくら名前を伏せたとしても患者の悪口を書くわけがないのだけれども。
悪口ではないが精神科医だって人間であるということを思い出させてくれるものだった。
診察にやってくる患者や家族はすがる想いでやってくるのだからそんな当たり前のことも失念してしまうのだろうな。
精神科にはかかったことのない自分でも「あ、そうか」と思うくらいだもの。
精神科外来での診察時間が正味5分程度というのには驚いた。
海外ドラマ等で見る精神科医の診察は開業医だからこそ、45分や50分といった時間がとれるのだと今さらながら頷いたり。

著者本人も含めて様々な精神科医を100の型に表現している(文章中にあえて書き正されるのは少し読みにくかったけど)。
分類ではなくて、こういう医師がいる、というものですが。
それこそ人間であることを思い出させる型ばかり。
最後に登場する、様々なことに答えを出せぬまま診察に忙殺されている、が最も響いてくるかな。

六章、七章で触れられている「何を以て治癒とするか」も改めて考えさせられてしまう。
99%の回復、ふつうなら万歳だけど周りから期待されていることによっては喜べない場合もありなのか…。
99%なのに諦めや妥協が必要かもしれない、もしくは周りが回復と受け止められない…心の問題と本当に向き合ったことがないだけにこれの意味することに過剰に恐怖を覚えてしまった。
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