リー・スローカム検死官が今回担当するのはトーントンに越してきて間もない作家アラステア・ティンズリーの焼死事件。願いがかなって陪審長となったイングリスは並々ならぬ気合いで審問会に望むのでした。
たいへん面白かったリー・スローカム閣下を検死官とする「検死審問」の続編。
娘のフィリスを速記者に、証言録の枚数+日当のお手当て金額を計算しながらの進行と思わせて事件はきっちりとした眼で観察しているスローカムのお手並みは相変わらず見事。
事件に関係あるのかないのかわからない方向に白熱する証言もやっぱり楽しい。
前作をふまえて「この中にキーポイントがあるのだな」というワクワク感をプラスできてなおさら楽しかった。
陪審長となったイングリスが審問記録に注釈を加えているのもいい。
注釈ってわかりにくいことの解説なのに、イングリスのはまるで「つっこみ」。
私がつっこみ好きだからこれはまたたまらない(笑)。
数々の証言から事件に重要なことを見極めたスローカムが下す裁定は「日当しか考えないとぼけた検視官が見落としました」を装って落ち着くところに落ち着かせる。
罪を憎んで人を憎まず、といったところでしょうか。
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「メモリークエスト」が面白かった高野さんの、自身の探検でのへんてこりんエピソードを集めた本。
なのでひとつの地域のことではなく、日本で、アフリカで、南米で、中国で…と世界各地でよくもこんなにおかしなことに出会えるな、と感心さえします。
「世界のシワ」とは、先進国をアイロンがけしたところと考えると、高野さんの好きな辺境はまだアイロンがかかっていないと例えられる、というところからだそうです。
31のエピソードはページが進むごとに「軽→重」となっていくので少し「?」と思ったら読む環境を考えた方がいいかもしれない。
面白さも増すけれど他のものも当然ついてくるからこその「重」ですから。
私が身震いしたのは中国・貴州省の「世紀末バスのすさまじき自由」。思い出しただけでもうわぁーっ!だ。
でもこれ、中盤を少し過ぎたあたりだったので重さの具合は当てにならないということですね(笑)。
5月は前半体調くずして本を読む気力もなかった。
後半ぼちぼち暇を持て余せるようになってからも読み続けるという気力が持たず、軽めの本中心。
そのおかげでうっとりしたり笑ったり、やっぱり本は楽しいなということを実感いたしました。
そろそろ小説読みたいな。
「ゴーン・ベイビー・ゴーン」のWOWOWでの放送を見込んでパトリック&アンジーのシリーズを再読中だったけど間に合わなかったなあ。読んでるからいいんだけども。
5月の読書メーター
読んだ本の数:10冊
読んだページ数:2143ページ
メモリークエスト
依頼人の「見つけて欲しい」という強い意志があって成立するメモリークエスト、もっと読みたいです。
読了日:05月29日 著者:高野 秀行
東京雑貨パトロール
スーパーマーケットマニアシリーズのような高揚が感じられなかったのは私が異文化を求めすぎてるから?
読了日:05月27日 著者:森井 ユカ
五月女ケイ子のレッツ!!古事記
神様たちの血縁関係が再認識できました(笑)。独立した話としてしか記憶になかったことが恥ずかしい。五月女さんのイラストと着眼点は大好きなのでたいへん好みの本でした。
読了日:05月26日 著者:五月女 ケイ子
カラット探偵事務所の事件簿 1
カラットの意味と共にラストにびっくり。なるほどねえ。「車内で温泉卵」ということの方が納得できない(笑)。
読了日:05月24日 著者:乾 くるみ
精神科医は腹の底で何を考えているか (幻冬舎新書 か 7-1)
タイトルからは毒舌を連想しそうですが、ひとつのものではかれない病への正直な想いが語られているのだと思います。治るということ、考えさせられます。
読了日:05月21日 著者:春日 武彦
インドなんて二度と行くか!ボケ!!―…でもまた行きたいかも
旅行記だけど旅行の参考にはならず、インドの人々と著者の対決エネルギーを楽しむ本かな。
読了日:05月20日 著者:さくら 剛
Globes―地球儀の世界―宇宙から見た地球を体感する
写真がきれいでそれだけでもうっとりする。表紙の夜の地球儀が欲しい。動物のもいいなあ。
読了日:05月17日 著者:
ロンドン『英国王室御用達』案内
高級なものから庶民派なものまで、王室のみなさんのご愛用品が楽しめます。店内の写真もあるのがステキです。
読了日:05月16日 著者:
傍聞き
あまり取り上げられない職業と心の複雑さ、興味深く読めましたが…
読了日:05月13日 著者:長岡 弘樹
ちょいな人々
「犬猫語完全翻訳機」、「正直メール」の会社はかなりの技術だと思うのですが。足りない部分がいいオチなところが好き。
読了日:05月12日 著者:荻原 浩
読書メーター
後半ぼちぼち暇を持て余せるようになってからも読み続けるという気力が持たず、軽めの本中心。
そのおかげでうっとりしたり笑ったり、やっぱり本は楽しいなということを実感いたしました。
そろそろ小説読みたいな。
「ゴーン・ベイビー・ゴーン」のWOWOWでの放送を見込んでパトリック&アンジーのシリーズを再読中だったけど間に合わなかったなあ。読んでるからいいんだけども。
「愛しき者はすべて去りゆく (角川文庫)」
[文庫]
著者:デニス レヘイン
出版:角川書店
発売日:2001-09
[文庫]
著者:デニス レヘイン
出版:角川書店
発売日:2001-09
5月の読書メーター
読んだ本の数:10冊
読んだページ数:2143ページ
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依頼人の「見つけて欲しい」という強い意志があって成立するメモリークエスト、もっと読みたいです。
読了日:05月29日 著者:高野 秀行
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スーパーマーケットマニアシリーズのような高揚が感じられなかったのは私が異文化を求めすぎてるから?
読了日:05月27日 著者:森井 ユカ
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神様たちの血縁関係が再認識できました(笑)。独立した話としてしか記憶になかったことが恥ずかしい。五月女さんのイラストと着眼点は大好きなのでたいへん好みの本でした。
読了日:05月26日 著者:五月女 ケイ子
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カラットの意味と共にラストにびっくり。なるほどねえ。「車内で温泉卵」ということの方が納得できない(笑)。
読了日:05月24日 著者:乾 くるみ
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タイトルからは毒舌を連想しそうですが、ひとつのものではかれない病への正直な想いが語られているのだと思います。治るということ、考えさせられます。
読了日:05月21日 著者:春日 武彦
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旅行記だけど旅行の参考にはならず、インドの人々と著者の対決エネルギーを楽しむ本かな。
読了日:05月20日 著者:さくら 剛
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写真がきれいでそれだけでもうっとりする。表紙の夜の地球儀が欲しい。動物のもいいなあ。
読了日:05月17日 著者:
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高級なものから庶民派なものまで、王室のみなさんのご愛用品が楽しめます。店内の写真もあるのがステキです。
読了日:05月16日 著者:
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あまり取り上げられない職業と心の複雑さ、興味深く読めましたが…
読了日:05月13日 著者:長岡 弘樹
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「犬猫語完全翻訳機」、「正直メール」の会社はかなりの技術だと思うのですが。足りない部分がいいオチなところが好き。
読了日:05月12日 著者:荻原 浩
読書メーター
「インドなんて二度と行くか!ボケ!!~」が面白かったさくらさんの旅行記第2弾。
憧れの地中国への旅行を思い立ち、少し離れたところから中国へ…と考えているうちに南アフリカから出発することになったというもの。
本当に引きこもりなのかな?(笑)
つい先日「メモリークエスト」を読んだため、旅慣れた高野さんと違ったビクビク感が実に面白い。
おまけがうるさい文体は相変わらずで、どちらかというとそのおまけが増えた感じ。
その例えに共感できたりするのでなかなか侮れない。
インド旅行記では闘っている感じがびしびしときた。
アフリカ旅行でも基本的に口調は闘いモードなのだけど、このうち本当に発したのは何割?という猜疑心が!(ネット公開の方に断り書きがあるからOKです)闘う時も引きこもり、という著者の一貫した姿勢を見たような気がする。
不満だった点は第1弾のような、写真への見事な一言がパワーダウンしたように感じたところかな。
でも謎のノラ動物(P86)に心を奪われた様子はよくわかったのでよしとする。
アフリカ大陸を縦断し、中東に入って誕生日を迎えて本はおしまい。
目的地中国へはたどり着けていないのだが続きは?
ネットで公開されている旅行記は中東以降も続いているので是非本でも読ませていただきたい。
余談
自分も他所でのトイレにはうるさい方なので、アフリカには行けないな(特にエチオピア)…。
スーパーマーケットマニアの「アジア編」、「ヨーロッパ編」も楽しかった森井さんが今度は東京を舞台に雑貨の紹介をする本。
雑貨カタログとして楽しいのですが、日本の東京ということで色使いや形にドッキリさせられることもなく、そういった意味では寂しいかな。
しかし、ミュージアム系のグッズはなかなか。
それぞれのミュージアムならではの特色グッズです。
点字図書館のライムグリーンの点字器もいいのですが(私が持ってるのはプラスチック色とでもいわんばかりのベージュ)キーホルダーになったマスコットブレイルは小物としてもかわいい。
かわいいけどしっかり点字も打てるのでお土産として配ると点字の世界を知るきっかけにしてもらえるかも。
今度はどこのどんな雑貨をターゲットにしているか楽しみにして次を待ちたいと思います。