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本の感想
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方舟は冬の国へ (カッパノベルス)
「方舟は冬の国へ (カッパノベルス)」
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 著者:西澤 保彦
 出版:光文社
 発売日:2004-08-20
 価格:¥ 900
 by ええもん屋.com

休職中の青年が、ハローワークの前で奇妙な仕事にスカウトされる。
これから1ヶ月、監視カメラやマイクのある別荘で、ある女性と少女の3人で仲の良い家族を演じてもらいたいと。
好奇心と破格の報酬から引き受けることにするが、到着早々不思議なことが起こり始める。

といってもホラーではない。後できちんと(?)説明がつく。
話の本筋の合間に偽夫婦が語るお互いの過去。
納得がいかなかった思い出を語るのだが、それを相手が推理するという、安楽椅子探偵風味も入っている。でもあんまり…。
メインテーマじゃなく、キャラクターを知らせてくれるための挿話程度かな。

少女の希望であろうことまでは、なんとなく想像できるが、その理由の背景は出来ませんでしたね。
疑心暗鬼であったのが、だんだんとつながりを強く感じていく様子は、最近読んでいた西澤さんの本とは違った趣で優しい気持ちにさせてくれます。
「おとなのお伽噺」と西澤さんも書いておられますが、そのとおりですね。
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