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本の感想
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血と肉を分けた者 (講談社文庫)
「血と肉を分けた者 (講談社文庫)」
 [文庫]
 著者:J. ハーヴェイ
 出版:講談社
 発売日:2006-05-16
 価格:¥ 1,140
 by ええもん屋.com

今は引退しているエルダー元警部。
昔逮捕した少女誘拐殺人事件の犯人少年の一人が仮釈放される。
このことを機に解決していなかった誘拐事件を個人的に捜査しなおすことを決意。
釈放された少年だった男ドナルドは突然姿を消す。
行方を追ううちに新たな誘拐事件が発生。遺体が発見される不幸な結果に。
と思ったら今度はエルダーの娘の行方がわからなくなる。
解決されていない事件もこの二つもドナルドが関与しているのか?

久しぶりに読んだ犯罪小説。重かった。
でもこういうのが読みたかった。重くて暗いの。救いがあるようでない。
逃走したドナルドもエルダーも家庭に大きな問題あり。
ドナルドがかつて関わった事件や新たに展開される事件も酷いが、エルダーが解決しようと乗り出した14年前の少女行方不明事件。
この結末が酷い。
行方不明になったのは誘拐ではなく、自分から失踪していた。
実の父の用意してくれたチケットに飛びついて外国へ。
捜査の段階で旦那の子どもではないってことを明かさないのもすごいが、実父の「お母さんにも内緒でおいで」の言葉とそれを信じて実行してしまう娘、これもすごい。
実父は「お母さんもそのうち忘れて立ち直るよ」とか言うがそんなことなかったと知り涙する娘。
でも実父の存在を打ち明けなかったあたり、実父の言葉が正しいんじゃないか?と思えてくる。

単調に思えるほど張りつめっぱなしで疲れたが、読み応えという点からすると十分。
副次的に刑務所ってところは、犯罪少年の更生とは、と考えずにはいられなくなる。
だって10年以上も刑務所にいたって更生できないじゃないの。
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