デクスター幼き者への挽歌 (ヴィレッジブックス F リ 4-1)
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ジェフ・リンジー
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チャ〜ラ、チャ、チャチャチャ!
この夏からFOXCRIMEで放送されるアメリカドラマ「Dexter」の原作。
うちではCRIMEが見られないので悔しくて小説を読んだという次第。
デクスター・モーガンは警察の鑑識技官。礼儀正しく人当たりもよく誰もが認める好青年。
でも彼は殺人鬼だったのです…って奥様は魔女じゃないんだから。
FOXCRIMEは副題を反省して下さい(笑)。
殺人鬼といってもそこは規律正しい殺人鬼であるべく、養父ハリーに徹底的に教え込まれている。
デクスターが幼い頃に小動物を殺しては埋めていることを知ったハリーはこれではとどまらず、将来人を殺すことになると悟る。
そしてそれならば、と決まりを作る。
殺されるにふさわしいヤツを選ぶ、
確実を期し痕跡を残さない、感情面でのめりこまない、
この「ハリーの法則」に忠実に従い自らをコントロールするデクスター。
悪人を処刑するというと仕事人とか仕置人を思わせる。
でもデクスターは自分の欲望ですから。
そんなある日、警察官である妹のデボラから血が一滴も残っていない連続殺人事件の捜査を手伝って欲しいと頼まれる。
犯人のやり口は完璧でデクスターは憧れさえ感じる。
しかし、ハリーの法則「感情面でのめりこまない」を胸に捜査に打ち込む。
が捜査を続ければ続けるほどデクスターは眩暈にもにた不思議な現象が。
さて、犯人は?
デクスターには感情がない。
人との交際も「こうするものなのだろう」という人間観察から作り出したもの。
もし私に感情があるのなら〜だったのが、事件の思わぬ展開に興奮していくさまが…!
ああ、映像で見たい!
白石さんの訳だし、見たいドラマの元だし、で興奮中。
でもミステリとしたら何かが物足りない。
物足りないというよりもずるいのか。
興奮中でもこんな感想を持つということは、そういうことか(笑)。
海外ドラマ好きとしては主人公が「シックスフィートアンダー」のデイヴィッドと共に特筆しなければならないのがデクスターの勤務先。
マイアミ・デイド警察ですよ!ホレイショと同僚だ!
もともと私は主人公が反社会的な行動をするのは許せないタイプ。
しかし最近はそうでもないな〜。
魅力が伝わってくればOKになってきている。
ようやく現実とフィクションの区別ができるようになったのか。
「ホミサイド」のベイリスに涙した自分が懐かしい。
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