ジェットコースターに乗ったり、巨大な大仏を見たりする宮田さんの本。
ホンノンボとはベトナムの岩あり植物ありミニチュア人形ありの不思議な盆栽のこと。
その不思議な魅力にやられた宮田さんが本を書いてくれました。
まったく知らないホンノンボがページをめくるごとに愛おしくなってくるのは宮田節にのせられたのでしょうか。
水を張った鉢に岩を設え、そこに木のように草を配し、そこに人や動物、建物をあしらう。
そうしてできた世界のなんと奥深いこと。
正式には「ミニチュア人形はひとつ」とされている人もいるようだが、なんの、統一された世界観があればいくつあってもいいじゃないか!と言いたい。
現地の案内を頼んだタクシー運転手のオニイチャンが当初乗り気ではなかったくせに、後半では自らが「あそこにホンノンボが!」と車を止めてくれたそうだ。
ついには自分用のものまで買いだした。
青年の未来に幸あれ!
宮田さんの本の何が好きって、いいことばっかりじゃないところ。
今回も事前に調査を依頼してもいまひとつな通訳さんに抱いた不信感を書き留めているし(日本人留学生が思い当たる理由を説明してくれ納得ずみのよう)、自分の理想とはちょっと違うホンノンボの世界も教えてくれる。
宮田さんも興奮して買いまくったミニチュア人形のかわいさも嬉しい。
溶けていたっていいじゃないか!という気がしてくる。
願わくば、写真はすべてカラーで見たかった。
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