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本の感想
わたしのなかのあなた (Hayakawa Novels)
「わたしのなかのあなた (Hayakawa Novels)」
 [単行本]
 著者:ジョディ ピコー
 出版:早川書房
 発売日:2006-09
 価格:¥ 1,890
 by ええもん屋.com

アナ13歳。白血病の姉ケイトのドナーとして期待されこの世に生まれた。
臍帯血提供、輸血、骨髄移植、とケイトに必要で与えられるものは与えてきた。
それでもケイトの病状は進み、腎臓移植が必要となる。
だがアナはこれを拒否し、自分の身体に対する権利を主張し両親を訴える。

アナはデザイナー・ベイビーとして誕生した。
(このデザイナー・ベイビーの誕生はフィクションでいいんですよね?)
産まれてきた子どもがたまたまドナーとして最適だった、なら範疇。
でもドナーにするために産まれたとなっては穏やかでない。
母親は「ケイトもアナも(お兄さんのジェシーも)同じように愛している」としきりに主張するがそうは思えない。
誕生の仕方がそもそも違う。
アナへの愛は、ケイトのドナーとして協力してくれるからということがつきまとう。
この母親の気持ちには共感できなかったな。

アナの気持ちを尊重するための裁判かと思わせて、真実は他のところ。
アナは代弁者に過ぎなかった。
その真相もふまえ、アナの主張が受け入れられるかたちで裁判は終了。
しかしこのあとの展開には皮肉すぎて言葉もない。
裁判せずに腎臓を提供していたら?
主張が認められても移植を承諾していたら?
自分が代弁者であることを告白するのなら裁判で無用に傷つけ合うことはなかったんじゃないのか?
様々な思いが渦巻くエンディングだった。

海外ドラマ好きとしてはCSIのエピソードを思い出す。
ドナーとしてしか見られない妹を不憫に思った兄の犯行を家族で必死に隠そうと演じた事件だった。
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