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本の感想
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サンフランシスコに住む日系アメリカ人の女子大生ルチアは、マフィアの遺産相続に巻き込まれやってもいない殺人事件の犯人として警察に追われる羽目になり日本へ逃げる。彼女を追うのが日本で一人のバウンティ・ハンター(賞金稼ぎ)沢木丈。警察、マフィアも加わった追跡劇の結末は…?

痛快!
著者の言葉に反して途中で栞をはさんでしまったが、それでも途絶えなかった疾走感、私はお気に入り。
「アリスの夜」「マリアの月」の中間に発行されたようでなんとなく納得。
日本でバウンティ・ハンターが認められた世界なのかな?と読み始めるもそんなことはなくて、沢木もきちんと公安警察に追われているのが話をややこしくさせると共にいいところ。
ルチアを本当に追っているのが警察ではないとわかってから沢木とルチアが心を寄せる具合がセンチメンタルすぎる気もするが、そこは二人の孤独と沢木が背負ってしまったものを考えるとありでかまわないと思う。
心に傷ありの男に弱いタイプなもので…(笑)。
細かいことを考えずにスピード感を楽しめます。
そして三上さんだなあと思わせる(3作しか読んでないくせに)ちょっぴり切なくも希望も消えないラストが待ってます。
最近知ったばかりだけれど、気になる作家さんになってしまった。
短編も書かれているようなので早く書籍化希望。

余談…HDDの先頭に寝かせたままの「24」S4を見始めたら、車で道を逆走して大混乱、という箇所がリンクしていて嬉しくなりました(笑)。
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