私立探偵パトリック&アンジーのシリーズの四作目。
読み始めてからあまり心の具合がよくなく、読み続けるのを躊躇った。
一度読んでいるのだから大丈夫、と読み続けたが、やっぱり辛さは半端ではない。
単なる幼児誘拐事件と思われたが(単なるってのも嫌な言い方。虐待されている可能性が大きいもの)、自堕落な母親へリーンが麻薬売上金を掠め取ったことへの報復との色合いが強くなり、中盤でその金と誘拐されたアマンダの交換という山場を迎えるが取り引き失敗、金もアマンダも行方知れず。
しかしこれは誘拐事件の本当の姿を見せる入り口に過ぎなかった。
幸せな家庭を与えるためなら法律を無視してもいいのか?答えを出せないまま、パトリックとアンジーの想いもすれ違ったまま話は終わる。
過去三作も、すっきりと明るい最後ではなかったがこれはツライ。
パトリックがへリーンの元を訪れて現実を見ているからなおさら。
海外ドラマ「コールドケース5」の最終回も似たような誘拐事件で、希望と不安、どちらともとれるエンディング。話としては好きだけど、子ども幸せとは…と考えるとねえ…。
最初と最後の挿話の意味をパトリックが知ったらと思うと「彼女を家へ帰してやっただけだ」という言葉が重過ぎる。
このシリーズを再読しだした理由は、この四作目が原作の映画「ゴーン・ベイビー・ゴーン」を見るため。
もう一度読んでから見たかったのですもの。これでHDDでお休みいただいているのをいつでも見られるぞ~(笑)。
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この本用意してあるのですが。
図書館のリサイクルコーナーに置いてあったのでタダで手に入れて用意はしてあります(苦笑)映画を先に見てしまったので、読書には邪道かなー。映画があれだけ良く出来てたので、本はもっといいよね、きっと。
私もそろそろ読書しなくちゃなあ(爆)
私もそろそろ読書しなくちゃなあ(爆)
Re:atsumiさん
ミスティック・リバーが気に入ってから、パトリック&アンジーのシリーズも読むようになり、デニス・ルヘインは読みたい作家の一人です。
読んでいるんだけど、ここに来るまでの二人の軌跡というか今後の不安感も合わせてもう一度体験してから映画を見ようと思い再読してました。
映画は素晴らしいのですね、期待は高まります。
読んでいるんだけど、ここに来るまでの二人の軌跡というか今後の不安感も合わせてもう一度体験してから映画を見ようと思い再読してました。
映画は素晴らしいのですね、期待は高まります。