ある小学校で男子生徒がクラスメイトを毒殺し、自らも同じ毒で自殺するという事件が起きる。すっきりと解明されることもなく被疑者死亡で事件は幕を閉じる。30年後、ある人物が当時の事件関係者に話を聞きに廻りだしその時にはわからなかった事件の側面が見え、事件の背景にあった真実にたどり着く。
インタビュー形式で進んでいく話は好き。
同じ事を体験したのにも関わらずその感じ方は人様々、人物設定というわけではないがどういうキャラクターなのか見えてくるし。
毒殺事件の真相を探るインタビュー小説なのだと思っていたから、その奥に隠された歪んだ情熱が見えてきてからの展開は想像できなかった。
小学6年生にそんな計算が…と思わないでもない。
全てがその時に、ではなくそれまでの人生通じてなのは承知してるけど。
一旦クライマックスを迎えたかに思えたところでの急激な話題転換にもびっくり。
乗せられて質問答えちゃってるよ、この人!というのはつっこみどころであるのと同時に真相の真相につながっていたことにまたびっくり。
恩田陸「ユージニア」、湊かなえ「告白」を想起させる点がマイナスポイント、と本の雑誌4月号で見たがどちらも未読の私には影響なかったようだ。
「告白」
[単行本]
著者:湊 かなえ
出版:双葉社
発売日:2008-08-05
価格:¥ 1,470
[単行本]
著者:湊 かなえ
出版:双葉社
発売日:2008-08-05
価格:¥ 1,470
「本の雑誌 310号」
[単行本(ソフトカバー)]
著者:本の雑誌編集部
出版:本の雑誌社
発売日:2009-03-11
価格:¥ 680
[単行本(ソフトカバー)]
著者:本の雑誌編集部
出版:本の雑誌社
発売日:2009-03-11
価格:¥ 680
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