「指し手の顔 下―脳男2」
[単行本]
著者:首藤 瓜於
出版:講談社
発売日:2007-12
価格:¥ 1,785
[単行本]
著者:首藤 瓜於
出版:講談社
発売日:2007-12
価格:¥ 1,785
「脳男」の続編、上下巻。
ふつう、上下の本は上巻と下巻ではかかる時間が圧倒的に違う。
設定やら何やらを思いながら読む上巻より、話が転がり出している下巻はあっという間のはず。
しかし、これは、どうしたことだろう。読めない。
「脳男」を読んだ時は続きがあれほど楽しみだったのに。
前作は鈴木一郎という男がだんだんと見えてくるのが好きだった。
が、こちらは「刑事の墓場」(結構好き)を想像させるような警察内部抗争、精神を病んだ人へつけ込むことを正当化するサイコな人、そしてそのサイコな人の手足となること+自分の異常な欲求に忠実な人、説明的な状況、といくつもの側面があって自分が期待した鈴木一郎のその後とは違っていたというのが原因だと思われる。
もちろん鈴木一郎は全編とおして暗躍しているが。
事件の核人物の「精神疾患のある犯罪者の処遇施設が必要」というのは同意するが手段がソレというのは気持ちが悪い。
というか、こっちの話だけで十分一冊になったのではないかという気がしてならない。
それとも続きへの伏線ということであえてのことなのかなあ?
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