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本の感想
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裁判官が日本を滅ぼす
「裁判官が日本を滅ぼす」
 [単行本]
 著者:門田 隆将
 出版:新潮社
 発売日:2003-06
 価格:¥ 1,575
 by ええもん屋.com

裁判を傍聴したこともなければ体験したこともない。
法律についても大学の授業で学んだ程度。法学部ではないし。
裁判や法律とは全く無縁の生活をしてきた。
それが数年後、裁判員制度の導入で裁判に参加する可能性が生じてきた。
私は裁判員になりたくない。
正当な判断ができるとは思えないから。
他のブログをご存知の方はわかると思いますが、私は相当偏った思考の持ち主。
一般的な考え方ができるのか不安だ。
もちろん普通に自分が生活する分にはかまわない。
しかし裁判員は人様の人生を左右するのだ。そんなこと恐くてできない。
この本のタイトルにもうすでに自分ではなく、裁判官がだめにしてるなら…と慰みを求めた(ウソ)。

冒頭にも書いたように法律にも詳しくなければ裁判もわからない。
そんな私でもコレは…と驚くことの連続。
司法試験合格者の中でも裁判官は更に優秀、といったイメージがあったけど。
たいへんな狭き門を通過するためのお勉強だけに必死で、普通の生活がわからなくなってるんじゃないの?と感じる。
不動産トラブルの話の中で「裁判官は退官後、大手銀行の顧問弁護士になるのが最高の花道」とある。
それじゃ、銀行側を訴えても勝訴できる見込みがないといってるのと同じこと。
著者が書いているように、裁判が始まる前に判決を決めているような例もあるのでは?と疑われてもしかたない。

一番困るのは医療裁判のように専門知識を必要とする場合。
その裁判について勉強はするだろうが、自分がそうであるように専門職の知識にかなうものはないと思っている感が否めない。
医療過誤裁判での病院側の主張を「専門家が言ってるから」って理由だけで、検証しているとは思えなかった。
裁判官がそうならもっと一般人の私たちはどうやってそれが真実なのか見極められるのだろう。

有名な事件の裁判についても書かれているので興味深いが、著者は被害者側からの視点である。
裁判官に取材も試みているが職務上の理由なのか、みなさんお答えなし。
なので一方的な感じがしないでもない。
両方の話が聞けないと本当のところはわからない、とも思う。
疑っているわけではないけど。
やっぱりね、こういう視点になると思うのですよ。
そうしたら裁判官と意見が対立するわけでしょ。
考え方が違うんだもの、どうやって歩み寄ればいいんだろうか。
もし本当に裁判官の心構えがこんなだったら意見の歩み寄りなんてできないと思う。
というわけで裁判員制度に対する気持ちは更に萎えるのでした。

5月11日追記
加害者が少年であった場合に登場する人権派弁護士というのも…
人を殺して反省もないのに守ってあげる必要があるのだろうか。
反省もしてないのに権利だけは主張するのはいかがなものか。
また裁判の過程でそれを吟味することなく、少年加害者の人権しか頭に置かない裁判官もどうだろうか。
この本の通りだとすると、裁判というのは時間と金の無駄だと感じる。
だって、裁判が始まる前に裁判官は犯罪のチェック項目に印をつけてその結果で罪状や量刑を決めている感じがするもの。
もう決まっていることを吟味するなんてしないでしょ。
1日おいてもやっぱり萎えた気持ちは変わらないや。
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