ある妊婦が強姦されたうえに殺される。夫である弁護士に恨みを持つものを念頭において捜査され、逮捕した犯人は強姦は認めたものの殺人は否定。死刑逃れの言い訳にしか思えなかったが真相は意外なことから紐解かれる。
何をしたら死刑で、何をしなかったら死刑ではないのか、そういう話だと思ったら違ったみたい。
死刑存続か廃止か、事件に関わる法曹関係者の気持ちの揺れを感じる話だった。
犯人が見つかるが全部は認めない→真犯人逮捕で見えた真相、となるのでミステリかな?とも思うけど。
真犯人を登場させることから著者は「冤罪かもしれないから死刑は廃止した方がよい」と伝えたいのかなと感じた。
冤罪で死刑(他の刑でも)などあってはならないが、代替案のないまま廃止を唱えるのは違うのでは?と考えるので。
なによりも違和感があったのは、法廷でそこまで正義を貫く人が何年にもわたって裏切り行為を続けていること。
そこには正直な人というよりも私憤がみえて仕方なかったな。
でもテーマは量刑なのだろうからこだわる私がいけないのかな。
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