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本の感想
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カピバラ
東京書籍
発売日:2008-06
おすすめ度:5.0

図書館でですね、新しく入った本のコーナーに表紙をこちらに向けて並んでいたわけですよ。
見ろ!ってことでしょ(笑)。
ページをめくるといい感じに酔っ払ったオヤジがのほほんと温泉に浸かってるみたいだ。
そう思ったら少し先に本当に風呂に入ってるカピバラが出てきてびっくり。しかも柚子湯。
鼻だな、鼻の下が長くてほんのり赤いのが酔っ払いオヤジに見える原因だと思う。メスもオヤジ顔だもの。
しかしさすがに子どもカピバラはオヤジっぽくなくてカワイイので安心した。
写真で大笑いした後は「カピバラのすべて」でその生態を勉強できる。
体長1.1~1.3mとでかいけど、ネズミの仲間なのですね。
自分の産んだ子以外でも同じ群れならお乳をあげるというのは見た目からの想像通りで実に幸せな気分。
自然の厳しさから身についたことなのでしょうけどね。
ここでふれあいかたもお勉強したあとは「カピバラなび」で会える動物園の紹介が待っている。
あ、わりと近くに触れるところがある!
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曲芸師のハンドブック
ヴィレッジブックス
三川 基好(翻訳)
発売日:2008-04
おすすめ度:4.0

ジョン・ヴィンセントは左手の指を6本持って生まれ、人と違っていることでイジメられやすかった。幼い頃から数字を一瞬で覚えられたり見たままの絵を描いたりできたジョンは免許証等の偽造で捕まったこともある。大人になった彼は持って産まれた技術から数人に成りすまし、病歴を偽り、頭痛の発作に悩まされ薬物過剰摂取で病院のお世話になることを繰り返していた。ある日ダニエル・フレッチャーである時に過剰摂取で病院に運ばれ、強制入院させるか否か判定する精神科医との面談で架空の男ダニエルを語りだす。

ジョンは他人に成りすます犯罪者。でもその理由は切ない。大金をせしめようとしているわけではない。生きるためにそうするしかないと信じている。
精神科医との面談の間に挟まれるジョンの過去には心が落ち着かなくなり胸を掻き毟りたくなる。
恵まれない家庭、能力を認められない幼少時、それでもジョンは生きてるためこうするしかなかった。
「曲芸」が生きるために必要なことだった、ジョンの真直ぐさに心つかまれる想いです。
ジョンの父親はいい父親とはいえないが、指の切除を勧めた医師に放った「どれがよけいな指なんだい?」は深く心に残ります。

そしてこの本は三川基好さんの最期の訳だそうです。
トンプスンの本でたくさんお目にかかりましたがこれが最期なのだと思うと読み終えることに寂しさを感じました。
遺された数々の本を読むことはできるのにこの寂しさは何でしょう。
検死審問―インクエスト (創元推理文庫 M ワ 1-1)
東京創元社
越前 敏弥(翻訳)
発売日:2008-02
おすすめ度:5.0

作家オーレリア・ベネットの誕生パーティーで彼女の出版代理人が銃で撃たれて死亡。ベネットさんの遺産を当てにした親類が間違えて殺したのか?事故なのか?検視官として初めて検死審問を担当するリー・スローカムと陪審員は死因の特定にたどり着けるのだろうか…。

本当に心配だった。
陪審員は日当3ドル、検視官は1ページの証言を聞くごとに25セント支給、ことごとくスローカムはこの話を持ち出して審理を長引かせるのだもの。
さらに、死体が増えると陪審員の日当は倍になるとまで(笑)。
証人のベネットさんまで「証言を活字にするのはお断り、もしするなら印税の前払いを」と宣言ですよ。
これはユーモアでドタバタしているうちに終わってしまうのかな?と思いかけるが大間違い。
垂れ流されているだけと思われた証言にしっかりと真相はあったのです。
気になるところはあったにしても見抜けませんでしたよ。
日当稼ぎで引き伸ばすことが目的と思われたスローカムの冴えはお見事。眠れる獅子といったところか(笑)。
しかし検死審問は裁判の前段階で法的に死因を特定するだけ。
「おのれの本分を見きわめて全うした役人」、締めくくるのにふさわしい言葉でした。
読ませていただいているブログの管理者さんが読書メーターに参加してみたというのを知り私も真似してみました。
読んだ本の記録はもちろんですが、面白いと思ったのは冊数や累積ページ数がグラフで示されるところ。
そこがメーターたる所以でしょう。
目で見えるなんて私のように自己満足を得たい人にはもってこいです。
1日平均の冊数やページ数も自動的に出るので楽しいと思ったのですが数字の少なさに寂しくなったのはちょっとした誤算(笑)。
読んだ本を検索するとその本を読んだ方のコメントが見られるので評判を知りたい時に便利そう。
よく読む作家名も勝手にカテゴリー分けしてくれるんですよ。
過去1年日付を遡って追加できるので少しずつ作業中。
マイページで一覧が見られるのでのぞいて見て下さい。
このブログで書いたことを一言コメントつけて登録しなおしてるだけなのですけどね。

「アジア編」も楽しかったので「ヨーロッパ編」を。
「アジア編」よりも店内写真が多く見られてさらにお気に入り。
雑貨写真集としても、お国柄の違いを感じたい人にもとても楽しめると思います。

ロンドン、パリ、ベルリン、ストックホルムを紹介。コラムではその他の都市のことにも触れられてます。
アジア編はアジアならではの色使いが大きな特徴だったけれどこちらは自社ブランドという点からか統一、シリーズ化といった印象。
食品だけでなく医療系の雑貨まで自社のネーム入りであるのですよ。
濃い目の青でのシンプルなアピールが気に入りいろいろ揃えたくなったイギリスのBoots、1999年に日本に出店したそうだが撤退したというのは残念。
その理由が売りでもあるオリジナル医療雑貨が薬事法の関係で並べられなかったからとか。
そのまま日本にあったらきっと飛びついたな(笑)。
巻末の4ヶ国定番スーパー雑貨比較表は興味深い。
乾電池、絆創膏、石鹸、歯ブラシ、塩の5品目のパッケージや値段を比較。
私はやっぱりBootsで揃えて並べてみたい(笑)。

イギリスで雑貨といえば入江敦彦さんの「女王陛下のお気に入り」。
こちらは庶民でも手に入れることができる英国王室御用達雑貨がコラムと共に紹介されてます。
石鹸やトイレットペーパーに王室紋章が入ってるのが楽しいです。
それこそ自社ブランドのロゴみたい(笑)。
女王陛下のお気に入り
WAVE出版
発売日:2001-12-09
おすすめ度:4.5

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photo by 七ツ森  /  material by 素材のかけら
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