書評も手掛ける林雅賀店長と、彼を取り巻く日曜日の常連たちによる日常の謎解き連作短編集。
導入部にあまり変化がなく、退屈だと思いかけると新たな顔が登場したり、全編通しての優しい雰囲気は最終章のためだったのか、と大きな驚きではないものの、静かな流れなりの起伏は好き。
林雅賀の推理に無理がないとは言い切れないのもお楽しみの一つかな?
各章の後ろには、「林雅賀のミステリ案内」としてその回のテーマに関する本の紹介つき。
いつまでたってもミステリ初心者にはうれしい企画。
ところで、店主の林雅賀と「林真紅郎と五つの謎」の主人公が兄弟だという噂を聞きましたが。
言われてみれば傾向が似ているような気もする(=よくわかってない・笑)。
食卓から家族を見つめる調査「食DRIVE」の調査、2003年以降の数年分のレポート。
1960年以降生まれが親である家族の関係を見つめることがテーマであるらしい。
①:食卓に関する意識、実態を細かく紙面で質問
②:決められた1週間の1日3食を、毎回写真撮影し、メニュー決定理由、入手先、作り方、時間、食べた人などを記録
③:①の回答と②の記録を突き合わせて、矛盾や疑問を細かく問うインタビュー
という3つのステップを経た調査とのこと。
いやあ、驚きました。
買ってきたものを並べるのが大好きで、栄養素のことは考えず、大きな皿に出したものをそれぞれが茶碗で受けて食べる…うちの母親、20年くらい時代の先取りしてたんだ!(笑)
笑い事ではない。重い病気が待っていたのだから。
私が食事の主導権をとるようになってからは、主食、主菜、副菜、汁物、と野菜を多く摂ることを心がけているが、母親の病気がなければ笑えない食生活のままだったかも。
実際、今でも私ができない時は買ってきたものを並べてるし…一応はたんぱく質に偏らないとか、気にはしているようだけれど。
うちのことはともかく、これだけコンビニ、スーパーの総菜売り場、弁当屋が花盛りということはみんなが利用しているからなわけで、当然と言えば当然なのかもしれない。
でもあくまでも、私の頭には「たまに利用する」というのがあったのですよ。
さらに、野菜料理は「洗ったり、切ったりが面倒くさい」と!
ああ、そういうことを面倒くさいと思ってもいいんだ…という変な共感が生まれそうで怖かった(笑)。
事前調査と実際の違いを問われての開き直りともいえる発言に笑えていたのも最初のうちだけ。
皿数を増やしたくない(食洗機に入りきるようにか?)、子どもが食べたいと言い出さない、子どもは騒ぐもの、指が入らなくなっても使い続けるトレーニング箸…親としての責任はどこへ?
これが同居している成人だったらある程度は個人の責任。
しかし何も判断できない子どもに、決まった食事時間、形態を伝えるのは親の務めではないのか?
時代先取りのうちの母親でさえ、決まった時間と残さずに食べることは守っていたぞ(笑)。
親の仕事の形態も様々で、いつも同じ時間に全員がそろうのは不可能だとしても、日々のスケジュールがあることで、普通ではないことをも学ぶのではないか。
親だけでなく、「完食の達成感を持たせたいから嫌いなものは入れるな」という保育園の弁当指導にも驚く。
いろいろ驚いて、喜劇を通り越して悲劇に感じ、一周してやっぱり笑うしかないように感じるのは私が人の親ではないからだろうか。
とにかく、いくつもの問題を孕んだ貴重なレポートだと思う。
今月読んだ本のことではないですが、先月のショックな事件が尾を引いております。
熱心な読者であったわけではない。
でも言わんとするところにはうなずけることが多かった。
もちろん、本人の意図するところとは違っていた可能性の方が大きい。
それだっていいじゃない。
しかし、今回の不幸はまさに極端な食い違いの例とも言えるわけで、「読む人の感じるままの読書」に戸惑いも感じた。
ぐるぐる回っておりますが、ご冥福をお祈りします。
また別件。
ブログタイトル下にもあるように、無言TBやリンクを誘うだけのコメントは気付けば即削除している。
先日、その箇所を読んでいるのかいないのか、TBしたというコメントをいただいた。
どうよ。
例え本筋からは離れていようとも、その本や周辺のことについて話したいからの無言お断りなのに、それすら感じていただけないのでしょうか。
意思の疎通ができないようなので当然削除。
どちらかというと、TBだけの方が「この人、どこも読んでないんだ」とわかるだけいい気がする。
そんな7月でありました。
7月の読書メーター
読んだ本の数:9冊
読んだページ数:2476ページ
さよならまでの三週間 (ハヤカワ・ミステリ文庫 ホ 12-2)
タイムリミット章立てが切ない。友人たちのキャラクターにも惹かれました。
読了日:07月30日 著者:C.J.ボックス
犬部!
命に責任を持つことの大切さと難しさがひしひしと伝わってくる。
読了日:07月24日 著者:片野ゆか
プロムナード
17歳で描いた絵本「緑色のうさぎの話」、そして明かされる16歳の時の風貌と押し花栞。この時代の道尾さんに会えたら、何があったのか問い質さずにはいられないと思う(笑)。
読了日:07月17日 著者:道尾秀介
東京お侍ランド 2 (ビッグコミックススペシャル)
現代世相とお侍の文化の合体が好き。ある話では意図的に絵柄が変わってるのも好き。
読了日:07月16日 著者:ほり のぶゆき
ミニブタ飼いになる―飼い方からしつけ、グッズ、遊び方まで
ミニブタ愛らしすぎ。かわいすぎて飼う心構えがつぶれちゃうのでは?
読了日:07月16日 著者:小林 茂久
機械探偵クリク・ロボット〔ハヤカワ・ミステリ1837〕 (ハヤカワ・ポケット・ミステリ)
機械探偵が解決って言うけど、情報から新たな暗号作り出して解読してるの博士だよ(笑)。イラストだけ見ると博士は悪役だし(笑)。とにかく楽しかった!
読了日:07月15日 著者:カミ
ぼくの名はチェット (名犬チェットと探偵バーニー1) (名犬チェットと探偵バーニー 1)
気も散れば眠くもなる、ふつうのワンコ目線というのがとても愉快。
読了日:07月13日 著者:スペンサー・クイン
風船を売る男 (創元推理文庫)
罠を仕掛ける男が、彼女はそんな人ではないと認めつつ、憑かれたように罠に固執する姿が哀れ。気持ちのよい勧善懲悪サスペンスでした。
読了日:07月09日 著者:シャーロット・アームストロング
それでも人を愛する犬
もし、また犬と暮らせる環境になったら、家族を求めている犬と暮らしたい。
読了日:07月02日 著者:田辺 アンニイ
読書メーター
熱心な読者であったわけではない。
でも言わんとするところにはうなずけることが多かった。
もちろん、本人の意図するところとは違っていた可能性の方が大きい。
それだっていいじゃない。
しかし、今回の不幸はまさに極端な食い違いの例とも言えるわけで、「読む人の感じるままの読書」に戸惑いも感じた。
ぐるぐる回っておりますが、ご冥福をお祈りします。
また別件。
ブログタイトル下にもあるように、無言TBやリンクを誘うだけのコメントは気付けば即削除している。
先日、その箇所を読んでいるのかいないのか、TBしたというコメントをいただいた。
どうよ。
例え本筋からは離れていようとも、その本や周辺のことについて話したいからの無言お断りなのに、それすら感じていただけないのでしょうか。
意思の疎通ができないようなので当然削除。
どちらかというと、TBだけの方が「この人、どこも読んでないんだ」とわかるだけいい気がする。
そんな7月でありました。
7月の読書メーター
読んだ本の数:9冊
読んだページ数:2476ページ
![さよならまでの三週間 (ハヤカワ・ミステリ文庫 ホ 12-2)](http://g-ec2.images-amazon.com/images/G/09/x-site/icons/no-img-sm.gif)
タイムリミット章立てが切ない。友人たちのキャラクターにも惹かれました。
読了日:07月30日 著者:C.J.ボックス
![犬部!](http://ecx.images-amazon.com/images/I/5147%2BIuvbHL._SL75_.jpg)
命に責任を持つことの大切さと難しさがひしひしと伝わってくる。
読了日:07月24日 著者:片野ゆか
![プロムナード](http://ecx.images-amazon.com/images/I/41zkZefZhIL._SL75_.jpg)
17歳で描いた絵本「緑色のうさぎの話」、そして明かされる16歳の時の風貌と押し花栞。この時代の道尾さんに会えたら、何があったのか問い質さずにはいられないと思う(笑)。
読了日:07月17日 著者:道尾秀介
![東京お侍ランド 2 (ビッグコミックススペシャル)](http://g-ec2.images-amazon.com/images/G/09/x-site/icons/no-img-sm.gif)
現代世相とお侍の文化の合体が好き。ある話では意図的に絵柄が変わってるのも好き。
読了日:07月16日 著者:ほり のぶゆき
![ミニブタ飼いになる―飼い方からしつけ、グッズ、遊び方まで](http://ecx.images-amazon.com/images/I/41JMxHVcDML._SL75_.jpg)
ミニブタ愛らしすぎ。かわいすぎて飼う心構えがつぶれちゃうのでは?
読了日:07月16日 著者:小林 茂久
![機械探偵クリク・ロボット〔ハヤカワ・ミステリ1837〕 (ハヤカワ・ポケット・ミステリ)](http://ecx.images-amazon.com/images/I/51e%2BH0BdyWL._SL75_.jpg)
機械探偵が解決って言うけど、情報から新たな暗号作り出して解読してるの博士だよ(笑)。イラストだけ見ると博士は悪役だし(笑)。とにかく楽しかった!
読了日:07月15日 著者:カミ
![ぼくの名はチェット (名犬チェットと探偵バーニー1) (名犬チェットと探偵バーニー 1)](http://ecx.images-amazon.com/images/I/51BXdtQo5pL._SL75_.jpg)
気も散れば眠くもなる、ふつうのワンコ目線というのがとても愉快。
読了日:07月13日 著者:スペンサー・クイン
![風船を売る男 (創元推理文庫)](http://ecx.images-amazon.com/images/I/41cpN42resL._SL75_.jpg)
罠を仕掛ける男が、彼女はそんな人ではないと認めつつ、憑かれたように罠に固執する姿が哀れ。気持ちのよい勧善懲悪サスペンスでした。
読了日:07月09日 著者:シャーロット・アームストロング
![それでも人を愛する犬](http://ecx.images-amazon.com/images/I/415Avdt645L._SL75_.jpg)
もし、また犬と暮らせる環境になったら、家族を求めている犬と暮らしたい。
読了日:07月02日 著者:田辺 アンニイ
読書メーター
念願の養子を迎えたジャック&メリッサ夫妻だったが、高校生の実父とその父親である判事が親権を主張し、3週間後には子どもを引き渡さなければならなくなった…という発端から、一年後にジャックが回想しながら手記をしたためているという設定で進んでいく。
「残り○日」と区切られるカウントダウン的章立ては、確実にやってくるタイムリミットがちらついて切なくなってくる。
子どもを手放さなければならない悲痛な夫妻の物語を中心に、友人の献身、その友人と夫妻に心動かされた警官の協力、と周囲の心の動きも見逃せない。
ジャックの両親に対する想いも、こんな時であるにもかかわらずというか、 親という立場だからこそなのか、偶然ともいえる心の修復は沁みてくるものがあった。
そして明かされる事件の本質は何ともやりきれない(そこまで仮面を被りとおせるものなのかなあ?という疑問もあるが)。
でも冒頭で友人警官の関わった裁判が本筋に強くかかわっていたことは印象的。
正義を、友人を信じて進めば道は開けるのだ、正義のためとはいえ罪は償う、そういうジャックは、途中妻の目に映る自分を気にしていたが、ヒーローなのかもしれない。