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本の感想
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それでも人を愛する犬
「それでも人を愛する犬」
 [単行本]
 著者:田辺 アンニイ
 出版:講談社
 発売日:2009-05-29
 価格:¥ 1,365
 by ええもん屋.com

表紙のつぶらな瞳で見つめてくるワンコ、これが全てを訴えているように思えてくる。
犬嫌いからスタートした著者があることをきっかけに犬を「買い」、犬のことを何でも知りたいと思って調べて見つけた現実。
命あるものが少しでも幸せに暮らせるよう尽力する姿。
そこには助けられた命と助けられなかった命とが当然ある。
それでももっと助けられるかもしれないと立ち向かっていく姿は言葉では例えられない。

ゆきちゃんのエピソードには、飼い主が本来の心を取り戻す過程が伝わってきて思わず…。
それまでは「脱走されてもかまわない」という気持ちがあったかもしれない。
しかし、本当に脱走されて自分がどれだけゆきちゃんのことを大好きだったか、ゆきちゃんも大切な家族であることを実感したことか。
飼い主が、ゆきちゃんの望むことを理解できたのには著者の行動があってこそ。

うちはとても次に犬を迎えられるような状態ではないが、いつか、もしまた犬と生活できることがあったなら、「買う」ではなく、まさもそうであったように、家庭を望んでいるワンコを引き取りたいと思った。
直接的な行動はできなくても、何かしら意識を変えられたら…と今はすごく消極的な心しか持てないけど。

昨日偶然、華やかなペット産業の話題を見た。
洋服、おやつ、酸素カプセル、リフォーム…。
飼われている犬の数に対して、犬種が少ないのが日本の特徴というのも聞いたことがある。
その裏側に懸命に生きて、またその手助けをしている人がいることを肝に銘じておきたい。

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