見つけることを依頼された五編の小説、依頼主の手元にはそれぞれの結末、その本当の組み合わせがわかった時に二十数年前の事件の真相が見えてくるという、とても不思議であり興味深くもあるお話。
見つけ出された小説ひとつひとつの後味の悪さと、現実の結末が私には重なっているように見え、そこにもぐっときた。
この依頼に出会わなければ芳光の人生は違っていたはず、そう強く思う。
花が好きではない、咲くたびにまた一年が過ぎてしまったのだと、その一年を重苦しく感じる芳光の心が私にも痛かった。
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