冤罪、被害者家族、偽の記憶、とどれもが一つのことでも一冊の本になるようなことでぎっしり。
どれも中途半端という感想も聞きましたが、どの出来事にもタイトルの「図地反転」がかぶせられていて、私は意味深く読めた。
意識をどこに向けるかで同じ事柄でも印象は全く変わる、またその印象のせいでかつて経験したことまで違って見えてくる、そういう人間の悲しさが主役だったと感じられた。
それこそ、何に主点を置いて読むかで印象が変わるのではないだろうか。
想像力が乏しいのか、書かれていることをそのままに受け止めてしまうので、それぞれの印象に振り回されて少々くたびれもしたけど。
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