ちょっと前、海外ドラマ「CSI:NY3」で、イリュージョニストの犯行というのがあった。
そこでフーディニの名前が出てきて、物を紛失するのを「フーディニる」(うろおぼえ・笑)とかマジックショップの店員が言っているのを聞いてこの本のことを思い出して再読。
フーディニにも劣らない才能を持った奇術師リュウ・マウンテンは一大奇術をやってのけた。
以下内容紹介より引用
第一に、ある殺人犯人に対して復讐をなしとげた。第二に自分も殺人を犯した。そして第三に、その謀略工作のなかで、自分も殺されたのである…。
これを読んでも何のことやら理解はできない。だって、そしたら今いるのは誰?
それが著者の思う壺なのだろうけれど。
この本は結末が袋とじになっていて先を読む気にならなければ返金するというシステムだったらしい。
らしいというのは私は古本で購入したので既に袋は開かれてましたから。
でも、そこまできて返金してもらおうとはならない話の展開。
最初のどっきりは袋とじ前にやってくるのだから。
再読だからさすがにどっきりはしない。でもAmazonのレビューで、謳い文句が誇大広告とあるのを見てちょっと悲しい方にどっきり。
最後から二番目の章を読めばそんなこと思わないのではないかなあと感じたから。
再読だからこそなのかもしれないし、私がバリンジャー作品が好きなので贔屓しているというのもあるかもしれないけどさ。
法廷部分とそこに至るまでのリュウの部分を交互に登場させて一気に見せないところもリュウの復讐心の深さを感じられると思うんだけど。
これが書かれたのは1955年。血液型はわかっても人を特定できない、という法廷証言に時代を感じる。
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「美しき罠 (ハヤカワ・ポケット・ミステリ) (ハヤカワ・ポケット・ミステリ)」
[単行本]
著者:ビル・S. バリンジャー
出版:早川書房
発売日:2006-09-15
価格:¥ 1,155
by ええもん屋.com
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仕事を通じて知り合った「ぼく」がラファティ刑事と連絡をとろうとする。
が、皆ラファティのことには触れたがらない。
どうやら事件を起こしたらしい。
にわかには信じられない「ぼく」は事件を調べ始める…
半分近くまでは「ぼく」の語り。
「ぼく」が調査を終えると、ラファティがどうやって最悪の局面を迎えるのかが語られる。
誰がみても真面目で正しかった刑事が、
一人のショーガールと出会ってしまったことで
絵に描いたような転落の道を辿る。
人生の中に何も遊びを持たずに大人になると、
違う世界を知ったときに歯止めが効かない、
安っぽく言えばそんなところ。
でもそんなんじゃ表現し難い哀しい愛の物語。