読み終わるまで、真っ黒なだけの表紙だと思ってた。
最初から表紙のことを知っていたら、間違いなくホラー小説として読み始めたな。
民宿が台風からの土砂崩れに遭い、宿泊客が生き埋めになる。
多数の犠牲者が出たが、四日後に七人が救出される。
一人は救出後間もなく死亡するが、残りの六人は奇跡の生還者としてマスコミを賑わす。
元の生活に戻り始めたであろう半年後に一人、しばらくたつと一人、また一人と生還者が不審な死を遂げる。
あの生き埋め事故の犠牲者の呪い?次は自分?とだんたんに精神のバランスを崩していく沢井。
沢井は土砂崩れのその日に交際していた彼女を亡くしている。
この沢井が心のバランスを崩していく様子が恐い。
仕事をミスしても気づかない、それを注意されると貶めようとしていると感じる。
誰でもありそうなこと。
しかしその程度が甚だしくなり、厳しい注意を受ける頃にはもうまわりが敵にしか見えない。
おかしくなっていくってこういうことなのかも、と経験はないけれどその過程が妙にリアルに感じられた。
それだけに最後「そ、そんな急に…」と驚かないわけでもない。
きっかけとはそんなものなのかもしれないけど。
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無題
コメント&TB、ありがとうございます。
「生還者」面白いですよね。
私も、ラストがちょっと…とか書いたんですが、別にアンフェアな訳でもなく、夏休みに納涼ミステリとして読んで欲しい一作です。
恐いと感じる人は、かなり恐いと感じると思います。
「生還者」面白いですよね。
私も、ラストがちょっと…とか書いたんですが、別にアンフェアな訳でもなく、夏休みに納涼ミステリとして読んで欲しい一作です。
恐いと感じる人は、かなり恐いと感じると思います。
無題
◇たちばな ますみさんへ
こちらにもおいでいただきありがとうございます。
筋の仕掛けにアンフェアなところはなく、素直にそうか〜と思えましたけれど、主人公があんなにも追い込まれていったのに、その立ち直りに釈然としないものを感じました。
ちょっと嫌な感じを抱きながら読むのが楽しい(?)本ですね。
こちらにもおいでいただきありがとうございます。
筋の仕掛けにアンフェアなところはなく、素直にそうか〜と思えましたけれど、主人公があんなにも追い込まれていったのに、その立ち直りに釈然としないものを感じました。
ちょっと嫌な感じを抱きながら読むのが楽しい(?)本ですね。
生還者
私はあの仕掛けにかなり驚いたので、その後の違和感はやり過ごしてしまいました。
そこだけホラー感覚で、「あ、呪いが解けたんだな」と。
文章が合わないとか言っておきながら、新作も予約してます(笑)。
発想はとても好みなんですよね。
そこだけホラー感覚で、「あ、呪いが解けたんだな」と。
文章が合わないとか言っておきながら、新作も予約してます(笑)。
発想はとても好みなんですよね。
Re:生還者
私は急展開以降、こちらも急展開に冷めてきてしまいました(笑)。
どちらかというと面白かったのと思うのですが、ガクッと減速というか、置いていかれてしまったというか、とにかく見失った感じがしました。
>文章が合わないとか言っておきながら、新作も予約
合わないな~と思っても何故か読んでしまうというのはありますよね。
私の場合は石持さんかな(笑)。
どちらかというと面白かったのと思うのですが、ガクッと減速というか、置いていかれてしまったというか、とにかく見失った感じがしました。
>文章が合わないとか言っておきながら、新作も予約
合わないな~と思っても何故か読んでしまうというのはありますよね。
私の場合は石持さんかな(笑)。