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本の感想
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やみくも―翻訳家、穴に落ちる
鴻巣 友季子
筑摩書房
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「孕むことば」よりも前に出されたエッセイ。
「孕む~」は言葉というテーマが底に流れている感じがしたけれど、こちらのほうが普通にエッセイ。
お上品で隙のない方といった印象のあちらよりもこちらのほうが私にはとっつきやすくて好きだ。
別にこちらがお下品で隙だらけというわけではないが。
   なにかやりだすとすぐ、横道へ横道へとそれていってしまう
   本や映画などでは、本筋と関係ない些事・細部に目がいく
   仕事の成果に直接影響がないことに限って力が入る、凝りまくる
   道ばたの穴が妙に気になる
そんなあなたはやみくも体質の恐れありと帯に書かれているらしい(図書館本は帯取られちゃうのでAmazonで見た)。
道端の穴はそう気にならないけど、他は十分あてはまる。
ああ、私もそうなのか…。
でも否定的な気分にはならないな。
これがやみくも体質の方のエッセイだとしたら楽しいことしか伝わってこないので、そういう体質は得だなあと思える。
さげさかのりこさんの挿画も味わい深くてステキだ。
何でもない町の風景はもちろんだが私が食いついたのは主役とも言える黒犬。
気持ちに誘われるままに町を行き来していて、興味津々の様子がこの本にぴったり。
穴をのぞいたり、走ってみたり、自転車の人を見上げたり、いつもしっぽが振れているようにみえるから不思議。
犬好きのせいですか(笑)。
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