1982年8月12日、台風が接近中の首尾村。
中学3年生のブキ、カンチ、ゲンキはカンチの家の離れで夜を過ごすはずだった。
不審な物音を聞き外へ出ると、同級生のマユちゃんの悲鳴が。
家族が自宅で殺されているという。
助けを求めようと村を彷徨うも、出会うのはマユちゃんの家族同様殺された人ばかり。
おまけに外とつながる橋は濁流と犯人によるガソリンで燃え消滅。
身を寄せ合って助けを待つ3人…。
9年後、犯人とされた英会話講師の家族が息子の無実を証明するために来日。
するとなぜかまた同じような殺人が…。
犯人は別人だったのか?
人が死にます。とにかく死にます。
1982年の事件で村一つ消滅してますからね。
最初こそ○人も殺された、と数えてたけれど止めましたよ。
助けが欲しいのに出会うのは死体ばかり、中学生なりの知恵を出し合って助け合いながら進んでいく最初の章は見事に引き込まれた。
犯人とされた外国人英会話講師も実は犯人じゃないんだなというのもわかるし、それ以降の真犯人へのつながりに期待も十分!
…でも私的にはどんどん失速。
途中、発熱したせいもあるかもしれないが。
無実の証明にあたるお金持ちさんの介入があまりにも…。
調べるのはいい。
しかしその解決法、どうでしょうか。
真犯人にいきついて激昂してつい、じゃないでしょ。
最初からそうするつもりだし。
それじゃ殺し屋じゃん!
カンチの登場にもいきなり感が強くないかなあ。
そこに至る心がブキとの会話でしかわからないんだもの。
真犯人が凶行に至った理由もそうか!とはいかないなあ。
心を病んでしまうとはそういうこと、で片付けるにはあまりにも…。
病んでしまった人の病んだ犯罪でいいのかなあ?
ブキも含む。
連発される性描写も心の闇を描くのに必要だったのかもしれないが、私には過剰にしか思えなかった。
そうそう、真犯人の人が登場したところではその違和感、ありましたよ。
そのわりには冷静じゃないの?って。
いろんな疑問が解けていく過程は納得させられるけれど、嫌な感じともったいない感が強い。
発端は最高だと思うもの。
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