「本の雑誌」の新書の紹介でもおなじみの詩人渡邊さんのエッセイ。
いや〜、ファンになりました。
好きなこととか嫌いなこととか、いちいち頷いた。
私、彼女の尻馬に乗ってるんじゃないのか?と思うくらいに。
「わかりやすいニュース」なんてその最たるもの。
ハードルを極端に低くするという方法によって、落ちこぼれを出さない、これが今の世の中。
歩いても越えられるようなハードルじゃ、頭の使い方なんて覚えられません。
どうやって乗り越えるのか、たとえ越えられなくてもその努力が身になるのにね。
それはできないけれどこれはできる、とかいろんな計りがあることの方がどれだけ大切か。
そうやって子どもは(大人でも)自分と人は違って当然、助け合うってことを学ぶんじゃないのかな。
自分が普段漠然と思っていることが文字になって現れ、気分のすっきりする本でした。
それだけでなく、日常の描写の楽しいこと。
町内会長には是非お目にかかりたかったし、若松さんのその後もとても気になる。
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