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本の感想
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オチケン!―Rakugo Club The Key to Solving Mysteries (ミステリーYA!)
大倉 崇裕
理論社
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落語なんてまったく知らないのに、その名前ゆえ廃部寸前の落語研究会に入れられてしまった越智健一。 先輩や部の確執に巻き込まれ、授業にも出られずさあ大変(笑)。

理論社のミステリーYA!シリーズの一冊。
「起爆剤としてのミステリー!」を合言葉に、若い世代に興味のとっかかりとして展開しているとか。
そういう前提のせいか、とても読みやすい。振り仮名も大集合だ。
でも興味を煽ることを目的としているのなら、このくらいのものを読むのならは雰囲気で読めなくちゃいけないし、わからなかったら辞書を引いてでもという意気込みを持って欲しい。
肝心の内容ですが、いつの間にか入部させられたことが示すように越智君は「いつの間にか」とか「知らないうちに」事件に巻き込まれ、これまた「いつの間にか」解決しているという、いつの間にか君だ。そのおたおたぶりが楽しいです。
落語研究会は無事だろうけれど(?)、越智君には成長して欲しくないな。

短編二編と大倉さんの落語への想いが詰まったエッセイも入ってます。
気になったのが二つ目の最後に触れられる投資に失敗して借金取りに追われ解散しそうな投資研究会。
これって「警官倶楽部」に出てきたあの話とつながるの?
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この指とまれ  -GONBEN-
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小川 勝己
実業之日本社
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父親が会社で不正を働き逮捕された吉田、少年時代に暴れまくったが更生したようでいてアル中の夏樹、恋人に貢いだのに別の女に乗り換えられた夏子らが歩に持ちかけられ詐欺グループを結成。
計画は綿密に「ビジネス」は次々と成功するが、ヤクザに手を出したことから身辺がきな臭くなる。
学生サークル詐欺グループは自分たちの尻を拭えるのか?


以下、内容を連想させる部分もあります。

GONBEN−ごんべん−とは警察業界擁護で詐欺のこと。
次から次へと詐欺の手口が出てくる。
どうしてこんなことに引っ掛かるかな、よりもかなり大掛かり。
1年もの期間を費やしているものまで。
ニュースに出てくる「許せない人たち」なわけですよ。
イギリス海外ドラマ「華麗なるペテン師たち」と似た設定。
決定的に違うのはドラマはターゲットは悪人で一般人には手を出さないのに対し、こっちの選定基準はカモになるかどうかそれだけ。
情け容赦ない人選とでもいいましょうか。
どうして引っ掛かるのかわからないようなニュースがあるが、詐欺師たちはターゲットが逃れられないよう万端の準備をしてくるのだから無理な話なのか。
詐欺の組織力の恐ろしいこと。
でも…文中に出てくる「詐欺師は二人組みが多い、人数増えると分け前が減るから」というのがラストの恐ろしさに直結!

ご本人の日記に「全部読んでいる人なんているのだろうか」とありました。
巻末の全仕事でチェックしてみると…いましたよ、ここに!(笑)
出版されているものは全部読んでました。
描写がキツイところもあるけれど、それを含めて何故か好き。
あまりにもダメ人間でこっちが苦しくなるようなこともある。
登場人物の生活感がリアルにくるところが好きなのかなあ。
小川さんが体調をくずされているのは心配ですが、本は楽しめました。
彼らの今後とかそれ以前も知りたくなる読後感です。
兼業詩人ワタナベの腹黒志願
渡邊 十絲子
ポプラ社
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「本の雑誌」の新書の紹介でもおなじみの詩人渡邊さんのエッセイ。
いや〜、ファンになりました。

好きなこととか嫌いなこととか、いちいち頷いた。
私、彼女の尻馬に乗ってるんじゃないのか?と思うくらいに。
「わかりやすいニュース」なんてその最たるもの。
ハードルを極端に低くするという方法によって、落ちこぼれを出さない、これが今の世の中。
歩いても越えられるようなハードルじゃ、頭の使い方なんて覚えられません。
どうやって乗り越えるのか、たとえ越えられなくてもその努力が身になるのにね。
それはできないけれどこれはできる、とかいろんな計りがあることの方がどれだけ大切か。
そうやって子どもは(大人でも)自分と人は違って当然、助け合うってことを学ぶんじゃないのかな。
自分が普段漠然と思っていることが文字になって現れ、気分のすっきりする本でした。
それだけでなく、日常の描写の楽しいこと。
町内会長には是非お目にかかりたかったし、若松さんのその後もとても気になる。
カテゴリに悩んだ結果、国内海外問わずの50音行別にしたと以前書きました
そして最近便利なことを発見。
タグですよ。
記事ごとにタグ欄に作家名を書いておけば、サイドバーにあるタグクラウドに分類されてるのですよ。
サイドバーには20件しか表示されてないけれどタグクラウドをクリックすると全てが見られる。
そこで注目のワードをクリックすると、私の書いた関係記事がリストアップされるのです。
使い方が全く理解できていなかったタグ、こんな便利なものだったのですね。
いまさらかい!とつっこむ声が聞こえてきます。
これならエッセイ、ミステリ等自分なりのジャンルをつけておけばよかったなあ。
しかし、そんなタグにも欠点が。
50音順には表示されないのでお目当てが探しにくいかも。
世界の涯まで犬たちと
アーサー・ブラッドフォード
角川書店
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犬好きとしては見逃せないタイトル。
しかし内容は…確かに犬は登場しますが驚きの連続。
どうしましょう(笑)。

14からなる短編集で、特にどれともつながりはない。
しかし主人公の男はどこか似通っている。
希薄そうな人間関係、でも世間的にはデリケートに距離を置かれそうな相手でもそれは変わらない。
希薄なところを突いたらいいのか、誰に対しても変わらないところを評価したらいいのか、とにかく判断できない。
この奇天烈で不思議な世界は体験しないとわからない。
好き嫌いははっきりわかれるかも。
何か教訓めいたことがあるわけでもないけれど、これは御伽噺なのかな、とも感じる。
おすすめは…壮大な物語になっている「ドッグス」かな。

この著者、お初の人だと思っていたらひょんなことで知っている人でした。
「How's Your News?」というドキュメンタリー映画の監督でもあるそうです。
映画を見たことはないですが、毎月購入している映画雑誌で取り上げられていました。
ボランティアで訪れた障害者キャンプで知り合った彼らをインタビュアーにし、タイトルの質問をたずね回るという映画らしい。
垣根がないのはこういった活動が背景にあるからか、と感じる。
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photo by 七ツ森  /  material by 素材のかけら
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