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本の感想
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アンネの日記
「アンネの日記」
 [単行本]
 著者:アンネ フランク
 出版:文藝春秋
 発売日:2003-04
 価格:¥ 1,995
 by ええもん屋.com

あまりにも有名な本。
「百年の誤読」という本を読んで興味をもったので読んでみた。(この本は過去百年のベストセラーを岡野宏文、豊崎由美両氏が検証している。ベストセラーに良書なし?)

ユダヤ人が強制収容所へ送られていた時代。
その迫害を避けるため隠れて生活していた家族の中の一人、アンネが書いた日記。
これくらいしか知らなかった。
乱暴に言ってしまえば、苦労話というかお涙ものという印象だった。
でも、読んでびっくり。
本当に13歳かそこらの少女が書いたものなのか、なんと辛辣な。
初めて出版された当時には削られていた部分があったらしい。
性に関することとか、家族や一緒に隠れて生活していた人に対しての感情とか。
性に関することは時代的にあからさまに語られていなかったからでしょう。
でも、一緒に生活していた人たちへ対する感情、とりわけ家族、お母さんに対してかなりの表現である。
たった一人の生き残りだったお父さんが他の人は他界しているにもかかわらず、削除した気持ちもわかる。
それほどアンネは厳しい。
「お母さんのことは愛している。でもそれは家族だから。人間としては嫌い」だそうだ。
初版を読んでないので、家族のことをどこまで書いていたのかわからないけど。

書いていた日記を公開したいと思い、清書しながら書いたとされる。
それでも、この激しい部分は残されていることに胸が痛くなる。
家庭以外に学校や友達といった別の世界があれば、ここまでではなかっただろうに。
別にアンネがみんなを憎んでいたというわけではない。
2年にわたって外界から遮断されひとつところに鼻を突き合わせていたら、とても平穏ではいられないだろう。
私は一方的に子供らしくないと感じたけれど、逆に言えば子供だからなのかなあ。
ちょっと恐かった。
もちろん、かわいらしいところもある。
何が欲しいとかリストを書き連ねたり。外の世界を夢見たり。

戦争が引き起こした悲劇、もちろん伝わってくる。
そのせいで隠れ家生活を余儀なくされたのだし。
戦争の時代を背景に書かれたというよりも、日記の背景に戦争があったような、うまくいえないけど。
もちろん戦争がなければ、ユダヤ人の迫害がなければ書かれなかっただろうけど。

もっと早い時期に読んでおくべきだった。
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世間のウソ (新潮新書)
「世間のウソ (新潮新書)」
 [新書]
 著者:日垣 隆
 出版:新潮社
 発売日:2005-01
 価格:¥ 714
 by ええもん屋.com

とてもわかりやすい解説でうなずきながら読めた。
鳥インフルエンザのことなんて、ヒステリックになった社会の様子だけで実際、その病気の型とか感染の状況とか理論だてた説明なんて頭に残ってない。
繰り返し報道しなければならなかったのは、神経質になっている様子ではなく、人間には感染し得ないという説明だったのでは。
「カラスにも感染している(おお、コワイ)」ではなく、
「鳥同士だし、自由に飛んでるんだものね」だったのですね。

日垣さんの「そして殺人者は野に放たれる」にも書いてありましたが、責任能力のない人の犯した重大犯罪への対処は理解しがたい。
責任能力がなくとも、その罪は罪だ。責任が負えないほどの病気であると国が判断したのなら国がそれに対して責任をもつべき。
責任能力がないと犯したことまでなくなるのは変ではないか。
なかったことになって、そのまま社会に投げ出すのはどうだろう。

冒頭にある宝くじの話。当選する確率と交通事故にあう確率では後者のほうが高いとのこと。
これを読んで何年か前に、ラジオでロンドンブーツの淳さんが同じような話を聞いて、
「じゃあ、事故、恐いじゃん」と言ったのを思い出した。
どちらも出くわす人は絶対にいるわけですけどね。
酩酊混乱紀行『恐怖の報酬』日記
「酩酊混乱紀行『恐怖の報酬』日記」
 [単行本]
 著者:恩田 陸
 出版:講談社
 発売日:2005-04-23
 価格:¥ 1,470
 by ええもん屋.com

好きな作家の一人ですが、小説以外知らないので読んでみた。
飛行機が苦手なのにイギリス・アイルランドへ出かけるという、無謀なお話。
わけがわからなくなっている混乱ぶりが楽しい。
人ごとだから。
ラース・フォン・トリアーも飛行機に乗れないとは知らなかった。

ちょっと気になるのが酒(おもにビール)。
自分がビール3口限界者だからか。
みなさん、お酒を好きな方って昼間から飲むものなの?
「酒は夜」というイメージしかないので。
全然自分と接点がないのに生意気なヤツですね、私は。
昼間の酒というと、観光バスや特急列車で旅行にでかけて調子にのって騒いでいるオヤジどもの印象が強いせいでしょうか。
うちにも昼間から飲むと楽しんでいるというよりも、調子にのっているのがいるからなあ。
本では「うわっ、よく飲むなあ」、「また飲んでるよ、恩田さん」なんて思う程度で嫌な印象はないですけどね。
酒(ビール)は、チョコレートやスナック菓子を食べるのと同じ感覚なのかなあ、と考えさせられた本でした。
ホントは楽しい旅行記です。
私もイギリスに関心あるし。
でも、U2にはピンとこないのかあ。
はい、泳げません
「はい、泳げません」
 [単行本]
 著者:高橋 秀実
 出版:新潮社
 発売日:2005-06-23
 価格:¥ 1,260
 by ええもん屋.com

「からくり民主主義」という本をたいへん興味深く読んだので、この本も期待してました。
泳げないのに学校内の水泳大会でリレーのアンカーを任されるのがおもしろい。
みんなも「泳げない」というのを信用して、本番そのときまで練習せず、「泳げない」はずの人たちがすいすい泳ぐのを見て驚く。
そこで彼がとった行動は!
自分がふつうにできちゃったことができない人の気持ちは想像できない。
「そんなこと考えるか?」てなことを気にしたりするからね。
そういう私も小学生のとき、算数の文章問題が苦手でしたね。
ひとつの水槽に水を入れるのに蛇口が二つついてたり、さらにこっちは全開、こっちはその半分とか「そんなこと誰がするの?どうして?」が先に頭にうかぶともうできない。
水泳教室での苦闘ぶりをにやついて読んだけど、自分もそうじゃん。

からくり民主主義
「からくり民主主義」
 [単行本]
 著者:高橋 秀実
 出版:草思社
 発売日:2002-06
 価格:¥ 1,890
 by ええもん屋.com

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photo by 七ツ森  /  material by 素材のかけら
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